2025年06月09日

VHSビデオをデジタルで保存する(1)

 VHSビデオには2025年問題というのがある。耐用年数は30年程度なので、すぐにデジタル化しておかなければ、かつての映像を二度と見られなくなる。VHS搭載のビデオデッキはすでに製造が中止されており、自宅にない場合には、中古を購入するしかない。
 VHSのデッキとBlu-rayのデッキを接続して、VHSの映像をBlu-rayで保存するという方法がある。最も容易ではあるが、重いデッキをそのたびに移動し、配線をし直さなければならない。出来上がった映像はきれいでも、容量が非常に大きくなり、パソコンで管理しにくいという問題もある。
 パソコンのソフトでVHSの動画を録画するという方法もあるが、いくら性能が高いコンピューターでも、OSやアンチウイルスソフトの割り込みで、動画が一時止まってしまったり、映像と音声がずれてしまったりなど、多くのトラブルが起きる恐れがあり、せっかくの投資が無駄になる。
 結局、ビデオキャプチャーという装置で、パソコンを介することなく録画する方法を選んだ。今回は出費を少なくするために、低価格のMYPIN AVビデオキャプチャボックスを購入した。中国製で価格は1万円程度である。そのほかに用意しておく物としては、VHS用のビデオヘッドクリーナーとUSBメモリがある。これにはハードディスクがついていないので、録画はUSBメモリかマイクロSDのいずれかを用意する。取り外しの簡便さを考えるなら、USBメモリの方がいい。USBメモリは、安価な物や低速の物はお勧めできない。偽物も出回っているから注意する。
 ビデオのヘッドが汚れていては、保存状態が良いビデオでもうまく再生されない。ビデオクリーナーでヘッドをきれいにしておく。長らく再生していないVHSは動きが悪いから、早送りと巻き戻しを数回しておく。(つづく)


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2025年06月06日

鶴ヶ城とさざえ堂(3)

 会津を治めた蒲生氏から、最後の会津藩主松平容保までの肖像画や写真が飾られていた。幕末の動乱の年譜、禁門の変で長州が朝敵になり、京都守護職の松平容保の配下である新撰組が、池田屋事件などで長州藩士の恨みを買い、大政奉還、鳥羽伏見の戦いなどを経て、戊辰戦争に巻き込まれるまでの史実が説明されていた。
 白虎隊の少年兵も敗退し、生き残った者が飯盛山に登ると、鶴ヶ城が夕日を浴びて赤く見えた。ついにお城も焼けたかと思い、お互いに刺し違えて集団自決をした。そうした展示を、中国人の観光客も見ていた。日本史や侍に興味があるのだろうか。三国志が好きな日本人みたいなものか。
 最上階からは会津若松市街が見下ろせた。城内にあった茶室、麟閣も見える。これは戊辰戦争後、城下に移築されていたのを、元の場所に戻した物だという。千利休の子、少庵(しょうあん)が会津に匿われていたことで、千利休の茶道が世に伝えられることになった。(つづく)


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2025年06月03日

ステファン・ベックの『ブレイン・ソーマ』

 これはステファン・ベックが、八幡書店の武田崇元の協力を得て制作したサイケデリック・ビデオの傑作である。ソーマというのはサンスクリット語で、古代インドの神酒を示し、不死の妙薬とされている。漢訳仏典では甘露と表され、悟りの境地を象徴したり、阿弥陀仏と同一視されたりした。その一方で、高揚感や幻覚作用も持つとされている。
 このビデオは、そうした作用のもとで得られるイメージを、映像と音楽で表現したものである。神経らしきものが動きながら、伸びたり消えたりを繰り返している。これは薬物の働きによって、脳の神経が情報を途切れ途切れでしか、伝達できなくなっているかのようである。踊子も透明になって、輪郭だけが踊っている。我々が知覚している世界が、崩れかかっているのである。
 現実の映像と幻覚が二重写しになるうちに、事物の輪郭まで壊れてくる。海のさざ波を映していたのが、原色の光に分離していく。陶酔感とともに、崩壊する感覚に浸っていく。そこには、甘美さと不吉な感覚が入り交じっている。それはそうした薬物が、死ぬ時に放出される脳内麻薬の効果に近いからだろう。
 不意に天啓を思わせる音が響き渡り、画面に金色と青の光が、渦のように回転を始める。それとともに、意識はさらに深みへ、深みへと吸い込まれていく。死後に現れると言われる、この世とあの世をつなぐトンネルのように。
 ふたたび最初のメロディーが奏でられ、画面を多数の神経が伸びたり消えたりする。しかし、波の輪郭は現れたものの、現実に戻ることは容易ではない。意識は高揚と低下の間でたゆたっている。
 映像と音楽から得られた印象は、このようなものである。このビデオは1992年に発売された。収録されたVHSは耐用年数を超えており、映像は鮮明なままだが、音声は劣化して雑音が混じっている。見られなくなるのも時間の問題だろう。音声はCDとしてデジタル化されているが、このビデオ自体はデジタル化されていない。アナログとデジタルとでは、著作権料の支払いが桁違いとなり、デジタル化は困難だということだ。
 なお、ステファン・ベックは、スティーブ・ベックという愛称を併用しており、同一人物である。詳しい情報を知りたい方は、以下のリンクにアクセスしてみるといいだろう。
https://legacy.stevebeck.tv/index.html


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