2023年05月10日

憲法発布前夜

「閣下、これで日本も近代国家の仲間入りですか」
「当初はインドのように植民地化するつもりだったが、命知らずの侍のせいで、英国人が何人死ぬか分からなかった。そこで、形だけは独立させておくことにした。アジアの盟主だとかおだててやれば、いくらでも戦争を起こしてくれるだろう」
「陸海軍の統帥権が日本政府になくて、天皇の大権となったのは?」
「日本人は天皇を神の如く崇拝している。天皇の命令なら喜んで戦地へ向かうからな」
「日本が大英帝国に刃向かうことは……」
「天皇を英国の陸軍元帥にでもしておけばいい。たとえ独立戦争が勃発しても、天皇は英国に逆らえない。日本人には知られてはならない秘密も、我々は握っているからだ」


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2022年08月13日

壺から生まれた壺太カ

 むかしむかし、おじいさんが緑の巨大な壺を、隣の国から運んできました。これさえあれば、先祖の祟りがなくなると信じていたからです。あるとき、大きな赤ちゃんが壺の中から出てきました。その子におじいさんは壺太カと名づけました。
 おじいさんの愛情を一身に受けた壺太カは、漢字が大の苦手でした。「云々」という漢字を「でんでん」と読んでしまい、周りの者からからかわれたので、「こんな人たちに負けるわけにはいかない」と叫びました。
 壺太カはすべて「道なかば」で、何も成し遂げられませんでした。先祖の祟りを封印しておくべきだったのに、壺から出てきてしまったので、壺太カはおじいさんの家に不幸しかもたらしませんでした。


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2022年04月15日

身代わりの死

被告「私は閣下の身代わりです。閣下はすでに処刑されてしまったわけですから、私はお役御免になるはずです。その私がなぜ死刑にならなければならないんですか。身代わりになったのは、閣下の命を守るためであり、そのために犠牲になることはいといませんが、閣下が亡くなられた以上、私まで命を奪われるのには納得いきません」
裁判官「あなたは今や、本物以上にこの国に君臨しているのです。元大統領の罪業が明らかになった以上、あなたはそのすべてを引き受ける責任があります。あなたが身代わりだと主張しても、あなたの肌には大統領の顔が焼きついているのです。たとえ公衆の面前で仮面を剥がしたとしても、あなたは罪を償わされるでしょう」


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