2024年04月13日

リゾートビューふるさと(1)

 善光寺大門のバス停から、長野駅行きのバスに乗った。運賃は一九〇円。三十分以上余裕があったので、お昼の弁当を買った。信州山ごはん「あぶり豚の蕎麦みそ弁当」を。
 十時四分発「リゾートビューふるさと」に乗った。椅子に長野のマスコット「アルクマ」の縫いぐるみが置かれていた。
 長野を出て三十分ほどで姨捨の日本三大車窓が見えてきた。電車はまず坂道を直進し、スイッチバックして姨捨駅に入った。その後、ふたたび直進していく。通過する特急列車は、スイッチバックをしない。姨捨駅に入るために、スイッチバックするのである。
 姨捨駅に到着した。十五分停車する。高台から盆地の端から端まで見渡せる。手前には棚田が広がっている。どこかで見たようなと思ったら、ほったらかし温泉に行く途中、フルーツ公園からの眺めとそっくりだった。ただ、車窓からこれだけの風景が眺められる場所は他にない。根室本線の落合〜新得(しんとく)駅間の狩勝峠と、肥薩線の矢岳(やたけ)〜真幸(まさき)駅間はともに、水害で寸断されて廃線、および廃線の危機にある区間なのだから、篠ノ井線の姨捨駅から見える善光寺平が、唯一現在でも車窓から眺められる絶景なのだ。
 友人が跨線橋を渡って、姨捨駅の駅舎に入っていった。記念切符を買って、弟にやるのだろう。僕も一枚買うことにした。(つづく)


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2024年04月09日

極楽の錠前(4)

 善光寺の本堂の本尊は、百済の聖明王が欽明天皇に献じた阿弥陀三尊像で、秘仏となっている。本堂の右方には地蔵菩薩の金像が立っている。その左側に、お戒壇めぐりの穴が見える。
 死後の世界には太陽も月もない。真っ暗な隧道の中を、手探りで右回りに進んでいく。ところどころ、本堂の柱が立っている。人一人が進めるほどの穴を、壁を伝いながら、曲がり角の先に進んでいくと、丸い金具のような物に手が触れた。これが極楽の錠前と言われる物で、触れることによって、極楽往生が保障されるのだと言われる。善光寺参りの御利益は、阿弥陀如来から極楽往生を約束してもらうことにあるのだという。
 その後、本堂前の巨大な香炉に、火を付けた線香を投じた。母の新盆であるし、父母の供養を願って。大勧進には天台宗の管理するお堂が並んでいる。不動堂で護摩木に「心願成就」と自分の名前を記した。仁王門の外の大本願は浄土宗が管理している。皇室、五摂家出身の尼僧が住職を務めてきた。


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2024年04月02日

極楽の錠前(3)

 朝六時半に起床し、七時過ぎにはホテルをチェックアウトした。外はまだ涼しかった。これなら善光寺まで歩いていけそうだ。遠くには仁王門が見える。ゆるい坂道を上っていく。
「武田神社と同じだよ」と友人が言った。たしかに、平地からだらだら坂を上っていく感じは似ている。善光寺の門が彼方に見えるのだが、歩いても歩いてもまだ先にある。
 バスは善光寺大門までしか行かない。手前にあるのが仁王門である。こちらは大正時代の再建だが、奥にある山門は寛延三年(1750)に建てられたもの。本堂は宝永四年(1707)に再建されたという。ちょうど富士山が宝永大噴火した年である。
 奈良の東大寺大仏殿が宝永六年(1709)の再建。ちょうど将軍徳川綱吉の時代で、犬公方と揶揄されたりしたが、学問好きで文化財の保護復興には熱心だったようだ。(つづく)


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