2025年12月08日

鋸山の日本寺(5)

 浜金谷駅に戻ってきた。あと十分ちょっとでフェリー乗り場に行くのは無理かと思ったが、徒歩でぎりぎり間に合った。おみやげを買っている暇はない。乗船すると、船はすぐに動きだした。一番上の甲板に出ると、風が冷たくうねりで船は揺れていた。富士山がシルエットになっているので撮影した。夕陽も美しいので、雲間から顔を出し、すっかり沈むまでをカメラに収めた。
 全長三百二十メートルもあるコンテナ船が近づいてきた。ぶつかったらフェリーはひとたまりもない。東京湾を出ようとするコンテナ船を待ち、その船尾の方にゆっくりと進んでいった。金谷と久里浜の間は、所要四十分なのだが、少し時間がかかったようだ。船内の売店は、横須賀のおみやげばかりなので、買うのはよした。
 久里浜港からはバスで十分、京急久里浜駅に移動した。夕食を食べるところを探していた。今回の短い旅も終わりを告げようとしている。

2025年2月21日 銚子着。銚子電鉄に乗る。犬吠埼を歩き、屏風ヶ浦で夕陽を見る。銚子泊。

2025年2月22日 銚子を出て東金線経由で浜金谷に出る。鋸山の日本寺に参拝。浜金谷からフェリーで久里浜に出て帰宅。


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2025年12月06日

鋸山の日本寺(4)

 日本寺は1939年(昭和14年)の大火で、堂宇の大半が焼失してしまい、再建が進められている。本堂や仏塔は工事中で、一般の立入は禁止されている。
 心字池の辺りまで来ると、近くに無料駐車場がある。観音堂と仁王門は修理中のようだった。そのままどこまでも石段を下りていくと、ようやく寺の境内から出た。すでに四時半を回っていたが、保田駅まではさらに三十分以上かかった。
 内房線で保田駅から浜金谷駅まで一駅だが、その間に長いトンネルがあった。鋸山の下をくぐるトンネルである。とにかく、鋸山の中を随分巡ったというわけだ。(つづく)


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2025年12月05日

鋸山の日本寺(3)

 岩の穴を二つくぐると、奥の院無漏窟がある。石段を下ると、維摩窟。禅宗で重んじられる『維摩経』の維摩居士にちなんだものか。禅問答のような会話が、在家の維摩居士と菩薩達の間で交わされている。
 その上に聖徳太子像があったのだが、2015年に何者かによって破壊された。今は看板のみが残っている。二百五十年前に作られた石仏だった。不動滝はすでに水が涸れていた。弘法大師護摩窟も石仏が並んでいるが、かつて空海が護摩を焚いていたとされる洞窟だ。
 左に曲がると一直線に大仏前参道が続いている。巨大な磨崖仏で規模は日本一だという。天明年間に彫られたのだが、幕末以降風雪で損傷し、荒れるままになっていたのを、戦後になって修復した物。薬師如来像で偉容が感じられ、思わず手を合わせたくなる。日本寺に来たら、必ず拝むべき仏である。(つづく)


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