コタン広場では、アイヌの踊りが終わるところだった。そこで、国立アイヌ博物館の中に入ることにした。アイヌが儀礼に用いるイナウは、神道の幣のような物である。アイヌの刀や漆器は、和人との交易で手に入れた物だろう。アットゥシ(厚司)は樹皮を裂いて織った着物で、アイヌ独特の文様が施されている。
アイヌは生まれると、赤児のうちはシンタという揺り籠に載せられる。杭を地面に刺したり、輪投げをしたりして遊ぶ。大人になる前に、漁の方法を習ったり、山菜採集の手伝いをさせられる。大人になると、囲炉裏の前で結婚する。男は狩猟に出るようになり、女は火のカムイに守られながら出産する。死に装束は人目に付かぬようにし、未完成のままにしておく。衣装にも魂が宿っているので、完成すると着てほしくなって、死人が出てしまうからだという。(つづく)
「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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