文化庁は日本語教師の国家資格化に向けて審議を進めている。現段階の方向としては、「基礎的な知識をみる試験」と「現場対応能力につながる問題解決能力を測定する試験」の合格が要求され、指定機関での教育実習の履修も必要条件とされている。
これまで、日本語教育能力検定試験が、日本語教師となるために、合格必須な試験と考えられてきた。審議の過程では、日本語教育能力検定試験に合格した現役教師に関しては、一定期間は国家資格取得者と同等に扱う経過措置が考えられてきたが、現時点では、日本語教育能力検定試験のような民間試験合格者を、国家資格者と同等に扱うべきではないという意見が大勢を占めている。日本語教育能力検定試験に合格して、長年日本語を教えてきた現役教師は、改めて国家試験に合格しない限り、無資格で日本語を教えていることになる。
今回の日本語教師国家資格化は、日本語教師の地位向上が原点としてあったはずだが、このままでは、日本語教師を目指す者のハードルを高くするだけでなく、現役で教えてきた日本語教師の憤激を引き起こし、大量の離職者を生むと思われる。
というのも、日本語教育能力試験は、発足当時は文部大臣認定だったからである。「あなたは財団法人日本国際教育協会が実施した文部大臣認定昭和**年度日本語教育能力検定試験に合格したのでこれを証します」と合格証書に書かれている。文部大臣のお墨付きだったものが、いつの間に民間団体の、全く権威のない資格に格下げされたのか。「文部大臣認定」が外された経緯を、文化庁がきちんと説明しない限り、現役教師の怒りは収まらないだろう。
日本語教師国家資格化で、日本語教育能力検定試験に合格した現役教師の無資格扱いに納得がいかない日本語教師の方は、9月17日までに以下のページ(
https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=185001182&Mode=0)からパブリックコメントに、ご自身の意見をお書きください。
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