2025年04月29日

五色沼と檜原湖(3)

 しばらく進むと、弁天沼が見えてきた。かなり大きな沼で、対岸までの距離が長い。手前が深い緑色なのに、遠くはライトグリーンに見える。全体的に色が濃いために、手前の浅い所しか、木々の影が映っていない。
 最も大きく湿原に広がるのが、毘沙門沼である。光が水面できらきら光っている。鯉の群れがこちらの声を聞きつけて、集まってきた。餌をくれると思っているのだろう。あいにく何も持ち合わせていない。
 人々の歓声が聞こえると思ったら、ボート漕ぎをしていた。日常的な空間がそこにはあった。井の頭公園かどこかのような。神秘とか自然美とか、目を見張る物がない代わりに、ゆったりとした時間が流れていた。
 駐車場と土産物店が見えてきた。五色沼の探索路もここまでだ。時計を見ると、ちょうど午後四時になっていた。ジュースを飲んで一休みしたあと、五色沼入口の停留所で路線バスに乗った。(つづく)


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posted by 高野敦志 at 01:53| Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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