2022年04月15日

身代わりの死

被告「私は閣下の身代わりです。閣下はすでに処刑されてしまったわけですから、私はお役御免になるはずです。その私がなぜ死刑にならなければならないんですか。身代わりになったのは、閣下の命を守るためであり、そのために犠牲になることはいといませんが、閣下が亡くなられた以上、私まで命を奪われるのには納得いきません」
裁判官「あなたは今や、本物以上にこの国に君臨しているのです。元大統領の罪業が明らかになった以上、あなたはそのすべてを引き受ける責任があります。あなたが身代わりだと主張しても、あなたの肌には大統領の顔が焼きついているのです。たとえ公衆の面前で仮面を剥がしたとしても、あなたは罪を償わされるでしょう」


「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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posted by 高野敦志 at 00:47| Comment(0) | ショートショート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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