2025年02月10日

白老のウポポイ(2)

 白老の駅から十分ちょっとの所にアイヌ文化を紹介する施設ウポポイはある。入場料は千二百円である。友人も白老は訪れたことがあるのだが、その頃はほとりにあるポロト湖の岸辺に立って、いい所だねと家族と話し合ったそうだ。現在は湖畔も施設の中に取り込まれている。
 コタン広場では、アイヌの踊りが終わるところだった。そこで、国立アイヌ博物館の中に入ることにした。アイヌが儀礼に用いるイナウは、神道の幣のような物である。アイヌの刀や漆器は、和人との交易で手に入れた物だろう。アットゥシ(厚司)は樹皮を裂いて織った着物で、アイヌ独特の文様が施されている。
 アイヌは生まれると、赤児のうちはシンタという揺り籠に載せられる。杭を地面に刺したり、輪投げをしたりして遊ぶ。大人になる前に、漁の方法を習ったり、山菜採集の手伝いをさせられる。大人になると、囲炉裏の前で結婚する。男は狩猟に出るようになり、女は火のカムイに守られながら出産する。死に装束は人目に付かぬようにし、未完成のままにしておく。衣装にも魂が宿っているので、完成すると着てほしくなって、死人が出てしまうからだという。(つづく)


「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
https://podcasts.apple.com/jp/podcast/qing-kong-wen-ku-no-zuo-jia/id504177440?l=en

X(Twitter)
https://twitter.com/lebleudeciel38

Telegram
https://t.me/takanoatsushi

GETTR
https://gettr.com/user/takanoatsushi

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村



人気ブログランキングへ







ランキングはこちらをクリック!


X(Twitter)、facebookでの拡散、よろしくお願い致します!
posted by 高野敦志 at 00:57| Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする