2024年12月26日

登別温泉は強酸性(3)

 夕食を食べ終えると、午後八時になった。鬼花火というのに、まだ間に合うかもしれないと思った。これは松明の束を持った鬼の扮装をした男たちが、坂道を駆け下るという物らしい。ただ、坂を上っていくと、大勢の人たちが下りてきた。警備員が有り難うございましたと繰り返している。始まったばかりで、もう終わってしまったらしい。
 やむなく坂を下っていくと、半地下の間欠泉に人だかりができていた。熱水の噴出が始まったからだった。すごい勢いである。ビデオに撮影しようとしたが、湯気だらけで焦点が合わない。音だけは録れただろうが。その間、火山性ガスを吸ってしまい、卵の腐った臭いに閉口した。
 今日のホテルは午前二時まで温泉に入れるので、布団に横たわって眠った。友人はかなり疲れているらしく、いびきをかいていた。十二時を過ぎて一時近くなって、ようやく大浴場に行くことになった。
 登別温泉はpH2の強酸性で、湯の花が沈殿していて、白く濁っている。この手の温泉に入るのは、随分久し振りだった。微かだが、火山性ガスの臭いもする。アトピー性皮膚炎にはいいらしいが、ちょっと皮膚に刺激がある。四階にあるため、露天風呂もブロックの壁に囲まれ、外気が入ってくるのは天井だけだった。


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posted by 高野敦志 at 00:21| Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする