2024年08月03日

豪農の屋敷が博物館に(6)

 信濃川の河口がよく見える。真下には佐渡汽船の船着き場があり、少し前に出港したばかりだった。就職した頃の僕も、その船に乗ったわけだ。船は海中の防波堤に沿って進む。川からの堆積物が河口にたまらないように、沖へ流すためである。しばらくたって、ようやく外海に出ると、佐渡に向かって舵を左に切った。
 昨日は弥彦山から佐渡を見たわけだが、新潟からは佐渡はさらに遠い。小さく霞んで山の中腹より上が見えるだけ。生きているうちに、もう一度佐渡を訪れることがあるだろうか。
 信濃川沿いを歩いていく。万代橋を渡った先に、ホテルで渡された無料の商品券が使える店があった。この橋を渡るのはこれで五回目だ。帰りはバスでもう一度渡るのだろうが。店には和菓子と洋菓子が並んでいたが、ほしかった笹団子がなかった。そこで、梨とずんだの羊羹を一本ずつ買った。
 バスで新潟駅に向かった。駅ビルで笹団子を買った。バスセンターのカレーライスをもう一度食べたかったが、もう時間がないので、いくらと鮭、蟹の寿司の駅弁を買った。七時少し前の上越新幹線東京行きに乗った。列車が出発する頃には、車窓は夜景に変わっていた。


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posted by 高野敦志 at 01:48| Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする