2024年01月20日

AI駆使して芥川賞?(2)

 小説の素材を集める段階で、AIを使用するのはありだとしても、AIが生成した文をコピペしても許されるのか。既存の文学作品の文を、AIが収集してきたに過ぎないかもしれないのに。大学のレポートや学術論文では、他人の研究成果を自分の成果であるかのように書いたり、一部であってもコピペしたらアウトである。STAP細胞の小保方晴子氏は、先行研究の紹介文の一部にコピペがあることを指摘され、結果的に早稲田大学から博士号を剥奪された。
 一部の大学では、コピペを防止するために、レポートの提出を紙媒体ではなく、ファイルで求め、インターネットの情報を集積したソフトウェアにかけて、学生が書いた物か、一部にコピペの疑いがある物か、明らかに剽窃したものであるかを判定している。将来的には文学賞の選考過程で、同様の措置が行われる可能性がある。
 今回芥川賞を受賞した某氏は、編集者および、選考委員にAIを使用して創作したことを、事前に公表していたのだろうか。選考委員が何も知らされずに受賞させた場合には、大きな問題となるだろう。産経新聞のインタビューを受けて、意図的に「生成AIの文章をそのまま使っているところがある」と言ったのか、図らずも漏らしてしまったのか。
 また、受賞作がAIの文章をそのまま使っていることを、選考委員も承知した上で芥川賞受賞を決めたのであれば、AIを使用して小説を書くことを、芥川賞が公認したことになる。これが日本文学に輝かしい未来をもたらすか、パンドラの箱を開いたかは、将来明らかになるだろう。


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posted by 高野敦志 at 03:00| Comment(0) | 文学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする