Windows11では開けないことは分かっていたが、エクスプローラーでCD=ROMの中を調べてみることにした。EBKというのがエキスパンドブックである。かつてWindows98で開いたときは、エキスパンドブック上で音声が再生される仕様になっていた。「四畳半襖の下張」の朗読はmov形式だった。これはアップル社のQuick Timeの動画ファイルで、音声しか収録されていないが、女性による朗読は再生できた。aifというのは「Audio Interchange File Format」の略で、アップル社のオーディオ形式である。複数のファイルに分かれているのが、野坂昭如の「四畳半裁判を語る」だった。
「四畳半襖の下張」は、永井荷風作と伝えられる文語文のポルノである。明治生まれの人間には、書くことも読むこともできた文体が、現代の日本人は国文科の学生ですら辞書なしでは読めないことを、野坂昭如は嘆いていた。フランス語などは17世紀から文法が変わっていないので、現代語の知識で読むことができるのに。
僕は一度「四畳半襖の下張」の原文を読んでいるので、朗読を聞くだけで内容のほとんどは理解できた。まあ、自分の場合は古文が好きで、高校生の頃から森鴎外訳の『即興詩人』など読んでいたからかもしれないが。(つづく)
「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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