太陽は水平線に沈むばかりとなった。海面を光の帯がこちらに向かって伸びている。太陽が一億五千万キロの彼方にあるならば、果たしてこのように見えるだろうか。
やがて日は落ちて、車窓の外は闇となった。八郎潟の干拓について、携帯のアプリで調べていた。オランダの干拓技術が用いられ、それによってオランダを、戦後の講和条約に導き入れたことなどが記されていた。八郎潟の神と田沢湖の神が夫婦となり、八郎潟の神が田沢湖に去ったことなども。
戦後の食料難が去ると、食糧増産の目的がなくなり、広大な水面と汽水による水産物が失われたことで、八郎潟の干拓事業は失敗に終わったという意見もあるようだ。(つづく)
「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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