知人のドイツ人は、卵と乳製品は食べるから、ベジタリアンである。どうしてベジタリアンになったのか、その理由は生き残れないわけでもないのに、意識のある生物を殺して食べたくないからということだ。すでに肉も魚も虫までも食べたから、もう食べないと決心したのだそうだ。
ドイツには肉を使わずに、大豆蛋白や小麦のグルテンを使ったソーセージなど、肉とほぼ同じ味がしながら、肉や魚を一切使っていない製品が多数ある。しかも、値段が特に高いわけではない。それに対して、日本ではヴィーガンどころかベジタリアンもあまりいないから、専門店で購入すると、ひどく割高になるそうだ。
日本で肉や魚を一切とらないで生活するのは、容易なことではない。一見動物性の成分を含まないように見える味噌汁や日本そばにしても、鰹や煮干しの出汁が入っている。煎餅は大丈夫かというと、肉や海老のうま味が入っていたりする。ドレッシングにも、うま味成分として動物性蛋白が入っている。
アミノ酸と表示されている製品は、すべて動物から抽出されたものである。だから、肉や魚をとらない生活を、日本で徹底しようとすると、余分な費用がかかるだけでなく、味気ない食事をするしかなくなる。
ドイツ人の彼がベジタリアンになった理由は、意識のある生物を殺したくないということだ。卵や乳製品、発酵させたヨーグルトなら食べられる。それに関連して、友人が「クラゲは脳がないから食べられるか」と尋ねたそうだ。確かに脳はないけれども、日本人や中国人のように、クラゲを食べる気にはならないそうだ。ただ、彼も肉の味が嫌いなわけではない。おいしいのは分かっている。だから、人造肉が開発されるのを待ち望んでいるということだ。
それは大豆蛋白で味を肉に似せた物ではなく、動物の細胞を増殖させた人造肉である。ビル・ゲイツが普及させようとしている肉である。ただ、増殖が止まらないようにした人造肉は、癌細胞で出来ているらしい。それを食べた人間はどうなるのだろうか。加熱した癌細胞は蛋白質の固まりに過ぎないのか。遺伝子組み換え技術を用いているために、やはり食べた人間の癌を誘発するのだろうか。
「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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