漢字を原則用いなくなったのには、ナショナリズムが大きく関係している。ハングルという民族の文字が有るのに、どうして漢字を用いなければならないのか。漢字は中国語の文字であると同時に、日帝時代に日本語を強制された記憶とも結びついているからである。
ただ、大学などで高等教育を受ける場合、過去の文献を調べなければならないが、漢字が全く分からないのでは、研究の大きな足枷となる。また、日本語よりも複雑な音韻体系を持つとはいえ、韓国語の中には大量の漢語が含まれ、同音異義語をハングルだけでは区別できない場合がある。漢字を完全に廃止してしまった北朝鮮の場合は、さらに深刻な状況にあると思われる。
北朝鮮と同様に、漢字を完全に廃止してしまった国にベトナムがある。フランスによる植民地支配を受けたベトナムでは、フランス人によってアルファベットと符号を用いて、ベトナム語を表記する方法が考案された。ベトナムが独立する際に、運動を指揮した人々の多くが、その表記方法でベトナム語を習得したため、漢字の廃止に対する抵抗はあまり起こらなかったようだ。ただし、過去の文献では漢字が使用されており、仏教寺院の中には漢字の表記が残っている。
普通のベトナム人は、日常生活では漢字は使用しない。ただし、ベトナム人の名前は、ホーチミンを胡志明と表すように、漢字で表記することができる。大量の漢語がベトナム語でも用いられているため、日本語を学習する際に、漢字の習得は大きな壁とはなっていない。
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ラベル:漢字,廃止,韓国語,ベトナム語