2023年02月14日

「ゲートウェイ・エクスペリエンス」私見(54)

 ヘミシンクを聞くときに、ベッドで横になっていると、ほとんどの場合、数分以内に眠ってしまう。そこで、椅子に座って部屋を暗くして聞いているのだが、なかなか変性意識にまで到達しない。難しいものである。ベッドに横たわりながら、眠らないようにしないと、深い体験はできないのかもしれない。
 セッション2は「エントリーディレクターと会う」である。エントリーディレクターとは、地上に生まれる前に手助けしてくれる非物質的存在だという。実際にコンタクトを取ろうとしているのだが、なかなか姿を現さない。瞑想中に声を聞いたりするのが、どうやら苦手なのである。
 瞑想中に神仏の声が聞こえるというのを、禅では魔境として一切無視するように教えている。その影響かもしれない。その代わり、自分の内心の声は聞こえるし、夢の中でアドバイスを受けることもある。とにかく、心の奥から聞こえてくる声に耳を澄ませればいいのだろう。
 僕は若い頃、夢の中で目に見えない存在に導かれて、前世の自分の墓に連れていかれた。前世の自分も恐らく、文学が好きだったようだが、十分に書く機会を与えられないまま、若くして死んだようである。僕が物心ついた頃から、物語を書き始め、小説家になりたいと思い続けてきたのはそのためだろう。
 なぜ自分は両親の家に生まれたのか。父は詩人で教師をしていた。文学者としての生き方を学べ、文学を学ぶことを許してくれる家庭を選んだのだと思う。文学につきまとう葛藤、怒り、深酒、闘病を目の当たりにしたし、母が悩み苦しんだのも間近に見てきたので、この両親を選んで生まれてきたというのは本当だと思う。
 僕は若い頃、某文学賞を受賞し、有頂天になったのであるが、初めて投稿しての受賞だったので、方法論も理解していなかった。それが創作のスランプの始まりだった。日本語教師になった後、文学作品を言語学の方法で研究する表現論、文体論を学び、それと同時に創作の方法も探究してきた。これは正攻法だったのかもしれないが、研究に没頭するあまり、創作の方がおろそかになっていた。今悔いているのはその点である。
 なお、転生が事実だとすると、魂は自分の親を選び、肉体はその親の体質を受け継ぐということになる。「親ガチャ」などという流行語があるが、子供は親を選んで生まれてくるのであって、全くの偶然でその家に生まれたわけではない。


「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
https://podcasts.apple.com/jp/podcast/qing-kong-wen-ku-no-zuo-jia/id504177440?l=en

Twitter
https://twitter.com/lebleudeciel38

Telegram
https://t.me/takanoatsushi

GETTR
https://gettr.com/user/takanoatsushi

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村



人気ブログランキングへ







ランキングはこちらをクリック!


Twitter、facebookでの拡散、よろしくお願い致します!
posted by 高野敦志 at 01:35| Comment(0) | 宗教 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする