2023年02月28日

「ゲートウェイ・エクスペリエンス」私見(56)

 セッション4は「癒しと再生センター」である。フォーカス27には「レセプション・センター」(受け入れの場)があり、ここにはWAVEZヴォイジャー(航海)でも訪れている。「レセプション・センター」の中に「公園」があり、その公園の一郭に各自の憩いの場「スペシャルプレイス」がある。
 フォーカス27の「スペシャルプレイス」に着いたら、「公園」を通って「レセプション・センター」の外にある「癒しと再生センター」に移動するのである。
 死者はフォーカス27にたどり着くと、死に際に受けたダメージを癒すために、「癒しと再生センター」を訪れるのだという。保養所みたいなものなのだろう。この場所は死者を癒すとともに、訪れた生者も癒されるらしい。
 この音声を聞いた直後、亡くなって四十九日を過ぎた母が現れた。僕は母の手を引いて踏切りを渡ろうとしていた。向こうに列車が見えたので、危ないと思い、渡るのをやめた。次に、列車が動いていないのを確かめて、母の手を引いて踏切りを渡った。
 これに関しては、安全に向こう側、フォーカス27に連れていきたいという思いが働いていたのか。母は生前、合唱サークルに入っていて、年末にはベートーベンの第九を歌っていた。亡くなって葬儀までは、毎日聞かせていたので、歌をうたっているようなイメージも見えた。
 もう一つ見たのは、繰り返し見ている夢で、自分が高校を卒業したあと、もう一度高校に入り直すというもの。自分は大学院の修士に二回入っているので、それが関係しているのかもしれない。もう一度人生をやり直したいという思いが強いからだろうか。すべてが光り輝いていた青春の頃を、今でも懐かしんでいるのか。


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posted by 高野敦志 at 02:57| Comment(0) | 宗教 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

高野敦志編『高野邦夫詩撰』(ePub)

 高野邦夫は昭和3(1928)年、現在の川崎市幸区に生まれました。太平洋戦争末期に予科練に入隊。戦場に送られる前に終戦を迎えました。戦後は国語の教員を務めるかたわら、詩を書き続けました。日本詩人クラブや俳人協会の会員でした。その詩は自らの戦争体験や動植物、猫や蝶などへの共感、家族、とりわけ母、高野ことへの思いを中心につづられています。中でも『定時制高校』や『川崎』などは、各種の新聞でも取り上げられました。糖尿病や腎臓病と闘いながらも、晩年に到るまで詩作に集中しました。平成9(1997)年、手術後の体力低下に伴う敗血症がもとで亡くなりました。享年は68歳でした。
 すでに長い年月が経ち、父の著作の多くは絶版状態です。そこで、私がそれらから比較的読みやすく、心に響く詩を厳選してここに紹介いたします。下のリンクをクリックしてダウンロードして下さい。なお、原文の改行位置を尊重したために、不自然な位置で改行されて表示された場合は、字の大きさを若干小さくしてご覧下さい。
kunionoshi.epub

 iTunesからダウンロードする場合は、ミュージック→iTunes→iTunes Music→podcasts→当該のフォルダの下に、ファイルが入ります。
 IEでダウンロードした場合は、拡張子をzipからepubに変えて、下記のアプリでご覧下さい。

 ePubはiOSのiPadやiPhoneなどで読むのに適した形式です。iBooksなどでご覧下さい。Windowsでは紀伊國屋書店のKinoppy(http://k-kinoppy.jp/for-windowsdt.html)が、最も美しくePubのファイルを表示します。

 ブラウザからePubを開く場合、Googleのchrome(https://www.google.co.jp/chrome/browser/desktop/index.html)なら、プラグインのReadium(http://readium.org/)をインストールして下さい。
 firefox(https://www.mozilla.org/ja/firefox/new/)にもプラグインのEPUBReader(https://addons.mozilla.org/ja/firefox/addon/epubreader/)があり、縦書きやルビなどにも対応しています。
 EdgeではePubは開けなくなりました。

 なお、パソコンのiTunesで「購読」したり、iOSのアプリpodcast(https://itunes.apple.com/jp/app/podcast/id525463029?mt=8)でマイpodcastに登録すれば、確実に新しいエピソードが入手できます。 


以下に高野邦夫の著作を挙げます。

詩集

『寒菊』(1962 五月書房)
『氷湖』(1978 昭森社)
『燦爛の天』(1980 昭森社)
『定時制高校』(1982 昭森社)
『川崎』(1983 昭森社)
『修羅』(1984 昭森社)
『彫刻』(1985 昭森社)
『曠野』(1985 芸風書院)
『銀猫』(1986 昭森社)
『日常』(1987 昭森社)
『川崎(ラ・シテ・イデアル)』(1989 教育企画出版)
『短日』(1991 吟遊社)
『峡谷』(1993 吟遊社)
『鷹』(1994 吟遊社)
『敗亡記』(1995 吟遊社)
『廃園』(1998 遺稿 吟遊社)

句集

『高野邦夫句集』(1987 芸風書院)


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posted by 高野敦志 at 02:49| Comment(0) | 文学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年02月27日

「〜が〜たい」か「〜を〜たい」か

 日本語の授業で、ドイツ人の学生と助動詞の「たい」について話したことがある。例えば「本が買いたい」と「本を買いたい」とでは、どちらが無標、つまり一般性が高いかということである。
 彼がドイツで習った先生によれば、「本が買いたい」の方が無標だというのだが、それについては疑問がある。「本が」の「本」は時枝誠記の用語では「対象語」である。これを「本を読みたい」と言い換えても文意は変わらないから、日本語教育では「〜が〜たい」でも「〜を〜たい」でもいいことになっている。
 ところが、対象語を人物に替えると、問題が生じる。「学生を呼びたい」を「学生が呼びたい」と改めると、「学生」が対象語ではなく、動作主であるかのような誤解が生じるからである。「私が学生を呼びたい」は可能だが「私が学生が呼びたい」は、自然な日本語とは言えない。したがって、望む対象が人物でも可能な「〜を〜たい」の方が、無標だと言うべきだろう。
 主格に用いられる助詞の「が」は、古典文法では省略されることが多い。『伊勢物語』の「むかし男ありけり」は、現代語では「昔、男がいた」である。助詞の「が」は、「我が国」のように所有格を表したり、「妹が見し楝の花は散りぬべし」(山上憶良『万葉集』)のように、連体修飾節における主格を表すのが、本来の用法だったのである。助動詞「たい」は古典文法では「たし」だが、「御返りごとをも承りたう候ひしかども」(『平家物語』)のように、「〜を〜たし」の文型が無標だと考えられる。


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