AIからの支配と戦うために、彼は工作船の中に身を置きながら、仮想現実で敵と戦うための力を身につけていく。仮想現実と言っても、その中で傷つけば、工作船にいる彼自身も無傷ではいられない。映画では、彼が救世主であると自覚するところで終わっている。
SFのアクション映画ではあるが、単なる空想の産物ではない。この世界で生きていると信じる我々も、マトリックスの中に囚われているからだ。新型コロナウイルスによるパンデミックと、生物兵器であるワクチンで、人類は絶滅させられかけている。たとえ本人の生命が維持されても、子孫を残すための生殖機能を、接種者の多くは失ってしまったからだ。生き残った人類は、部屋の中に閉じこめられ、アバターやロボットを操作するだけの存在となる。人類を削減した後に支配層が夢見る世界である。映画「マトリックス」はその予告というわけだ。
マトリックスという概念は、仏教の語る迷いの世界、六道輪廻を連想させる。古代インド人にとっては、この世界の現象はすべて迷える心が生み出した妄想にすぎないと言うのだろう。この世界が全くの精神現象なのか、物質の生成を伴うものであるかは不明であるが。
地球という概念そのものがマトリックスで、実際は平面の星なのか。この世界は巨大な氷の塊に出来た溜池みたいな存在なのか。または、宇宙人が創り出した模型に過ぎず、本当の宇宙はその外側に実在するのか。それを確認する術は与えられていないが、少なくとも現実とされている世界が、マトリックスであると知るだけでも進歩なのだろう。
「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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