2022年10月22日

星新一の「悪夢」

 男はピストルで頭を貫かれる夢を続けざまに見た。こんな夢を見るようじゃ、俺もおしまいかと思う。窓を開けた瞬間、部屋の中に宝石泥棒が入ってくる。男は全身縛られ、猿ぐつわをはめられて納戸に押し込まれる。
 宝石泥棒は男の服に着替え、ビールを飲んでうとうとしている。翌朝、この部屋からずらかればいいと思って。
 そのとき、部屋に殺し屋が侵入してくる。実は、この部屋で暮らす男は、ボスの金を持ち逃げしていたので、殺し屋は宝石泥棒をこの部屋の住人と思い込んで射殺する。
 悪夢はたしかに正夢となったわけだが、たまたま宝石泥棒が侵入してきたおかげて、身代わりになってくれた上に、泥棒の盗んだ宝石まで手に入ったというわけだ。


「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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posted by 高野敦志 at 02:40| Comment(0) | 文学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする