2022年10月11日

星新一の「おーいでてこーい」

 この作品は星新一のショートショートで、初めて知ったものである。小学六年生のとき、担任の代わりに来た先生が読んでくださったのだが、その時の驚きは今でも記憶に残っている。
 ひどい嵐で神社が倒れてしまった。その跡に大きな穴が開いていた。一人が下を覗いて「おーいでてこーい」と叫び、大きな石を投げ入れる。穴はニュースとなり、学者が調査に入ると、埋めてしまえばいいということになった。
 ある業者がその穴を埋める権利を得る。深さ五千メートルはあるというので、原子炉のカスやら産業廃棄物やら、ありとあらゆるゴミを投げ入れる。それでも穴は埋まらない。
 ある日、空から「おーいでてこーい」という声が聞こえて、大きな石が落ちてくる。物語はそれで終わりなのだが、その後、原子炉のカスやら産業廃棄物やら、ありとあらゆるゴミが降ってくることが暗示されている。自業自得であり、すべてはつながっているということだ。


「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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posted by 高野敦志 at 01:52| Comment(0) | 文学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする