恐竜が街の中を歩いているのだ。しかも、街とジャングルが二重写しになっている。子供の前に現れた肉食恐竜に、「危ない!」と主人公は叫ぶのだが、恐竜には実体がない。蜃気楼のようなものらしい。
ニュースによると、これは世界的な現象で、時系列をたどるように、現れる恐竜も変わってくる。主人公は妻と息子を伴って、街の中を散策している。日が傾く頃には、空には始祖鳥が飛んでいる。やがて新生代に入り、哺乳類が出現する。次いで、原始人、ついに、主人公の若い頃まで。
人間は死ぬ瞬間に、それまでの人生を走馬灯のようにたどる。それと同じように、地球にも最期が近づいており、地球の歴史を回想するように、それまでの歴史が幻像の形で現れているのだ。
何で地球が滅ぶのかというと、核戦争が近づいていることが示唆されている。すべてを悟った主人公は、妻と息子を抱き寄せる。最後の時が到来するのに身構えるように。
「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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