シンデレラの靴みたいに、男にとってぴったりの女性を探しているのか。鍵をペニス、鍵穴を膣のシンボルだと考えれば、男は鍵を使って、女性遍歴ならぬ鍵穴遍歴を行っていることになる。いろいろな穴に差し込んだ末に鍵穴が開けば、何かしらの成果を残せるということか。
錠前屋を訪れた男は、鍵が異国の物であると知り、飛行機に乗って鍵穴遍歴を続ける。しかし、ぴったりの鍵穴は見つからず、ついに分からずじまいになってしまう。
年老いた男は、その鍵に合った鍵穴を作ってもらう。これによって、男の鍵穴遍歴は終わりを告げる。鍵穴の向こうから、幸運の女神が現れ、鍵を落としたのは自分だと答える。男にとって、幸福を求めて旅したことが人生であり、鍵穴を作ったことは、自身の生涯を閉じることを意味する。冒頭で男は出現した何者からか逃げ惑っているが、現れた女神は死神でもあるからではないか。
「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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