2022年08月17日

江戸川乱歩・松本清張共編『推理小説作法』

 数ある小説作法の本の中で、推理小説作法の古典的な書籍なのではないか。中島河太郎の「推理小説の歴史」は、推理小説の作家を目指すなら、読んでおくべき古典的な作品が紹介されている。江戸川乱歩の「トリックの話」は、推理小説の肝がトリックであり、いかに前例のないトリックを発明するかが、作品の評価につながるという観点から、古典的なトリックが網羅されている。
 加田伶太カの「素人探偵誕生記」では、大学の教員がいかに手を抜いて授業をやり、その合間に趣味に凝るかという点に関心を持った。現在のように、学生から教員が評価される時代だと、ミステリー作家としてやっていけても、教員生活を続けていくのは難しいのではないか。
 荒正人の「推理小説のエチケット」に関しては、賛否両論だろう。推理小説の本来の姿は、トリックと謎解きであるべきだとしている。犯罪の動機を重視したら、普通の文学になってしまう。恋愛の要素は不要で、変態性欲なども扱うべきではないとしている。知的ゲームとして純化したいという筆者の主張は、推理小説の幅を狭めて、袋小路に追い込むだけではないか。
 平島侃一の「現場鑑識」は、殺害の方法による遺体の損傷、自殺と他殺の区別、死亡から腐敗に至るまでの遺体の変化など、刑事事件で捜査の手がかりになる情報を、図示しながらまとめている。DNA検査など最新の捜査方法は載っていないが、殺人と遺体に関する基本的な情報が集められている。
 松本清張の「推理小説の発想」は、この本の中で最も読み応えがある論考である。推理小説にとって、犯罪の動機を描くことは、人物を描写することである。推理小説を純文学の域にまで高めた筆者の意図がよく分かる。創作ノートは清張が、日々の生活で気づいたことについて、小説になるかどうか、常に思案していたことが分かる。清張の作品を分析する際の、貴重な資料にもなるのではないか。


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2022年08月16日

台湾侵攻が迫っている?

 ペロシの台湾訪問は、アメリカの国防総省も支持していなかった。それは中国の台湾侵攻の引き金となり、メンツを重んじる中国人は、アメリカに対して行った警告を、有言実行すると考えられるからである。
 韓国とは異なり、台湾にアメリカ軍が駐留しているわけではない。中国は間もなく台湾侵攻を始めるだろう。大規模な兵士を台湾に送るには、船での輸送しかないのだが、台湾近海に達するまでに、中国軍に撃沈されてしまうだろう。アメリカに台湾侵攻を阻止する能力はない。大量の兵士が死亡し、負け戦になるのが分かっているなら、アメリカ軍は台湾周辺にとどまるだけで、中国軍との正面衝突は避けるだろう。
 仮にアメリカ軍と中国軍で戦闘が始まった場合、沖縄や本土、および韓国の米軍基地から発進した戦闘機が、中国軍と対戦することになるので、日本と韓国は戦争に巻き込まれるだろう。しかし、戦闘は短期間で終わり、バイデン政権は失脚、岸田政権は総辞職、関係者に対する軍事裁判が行われるだろう。韓国の尹政権も崩壊し、北朝鮮主導の半島統一に向かうのではないか。
 岸田政権はすでに、ウクライナに空中給油機や防弾チョッキを送っており、ロシアに対して参戦してしまっている。岸田政権はウクライナ、台湾での戦闘の責任を取らされるだろう。日本はまたもや敗戦国となるのである。ロシアは代償として北海道を要求することはないだろうが、北方領土の領有権の完全放棄を要求するだろう。中国は尖閣諸島の引き渡しを要求するだろう。第二次世界大戦でも生き残った、日本の戦争屋の勢力は一掃されることになる。これは欧米の戦争屋も同様である。ウクライナのゼレンスキーは、ウクライナ人によって、ムッソリーニと同じ運命をたどる公算が大きい。


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posted by 高野敦志 at 02:32| Comment(0) | 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年08月15日

「ちむどんどん」の結婚式について

 朝ドラの「ちむどんどん」は沖縄を舞台にしたドラマとして、「ちゅらさん」に次ぐ人気が出るのではないかと見守ってきたのだが、ヒロインの暢子と和彦の結婚式に関して、視聴者から多くの不満が噴出していた。
 暢子には智という幼友達がいて、暢子のことをずっと慕ってきたのだが、その思いが通じず、暢子は和彦と結ばれてしまった。智が気の毒でならないと思った人は多いだろう。しかし、恋愛は二人の問題だから、やむを得ないことではある。せめてそっとしておいてあげるべきだろう。
 ところが、暢子と和彦の結婚式の当日に、暢子の妹歌子が仮病を使って、東京の会場まで智を付き添わせ、披露宴に無理やり出席させたばかりか、祝福のメッセージまで言わせたのである。これはあまりに智の気持ちをないがしろにしてはいないか。しかも、秘かに智を慕っていたはずの歌子に、智をだます役をさせている。病弱の歌子を置いて、母の優子はなぜ一人で東京に行ってしまったのだろう。智の東京行きの交通費は、智自身が払う羽目になったのではないか。
 結婚式と披露宴の扱いはどうなっているのだろうか。結婚式場を借りずに、イタリア料理店で結婚式を挙げたことにしたのか。無宗教で儀式なしにして、三三九度もしなかったのか。披露宴しかやらなかった設定にしか見えない。新郎の和彦はお人形さんみたいに座っているばかり。結婚に大反対した和彦の母の豹変ぶりにも、ドン引きしたという声も出た。イタリア料理店で沖縄料理ばかり出てきて、披露宴の途中で暢子が「私がやりたいお店は沖縄料理のお店」と言い出した。イタリア料理店のオーナーで暢子を育ててきた房子が「えっ」と言った。それならば、イタリア料理店での修業は何だったのだろうか。
 ドラマはあと一月半続くのだろうが、この時点で結婚するのは遅すぎはしないか。どのような結末を想定してシナリオは書かれているのだろうか。披露宴の設定がひどすぎて、拍子抜けした視聴者が多いのではないか。


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