とはいえ、違法とされた根拠は不明である。機械で操作した表情を見せるのは、人を騙すことになるからか。表情操作機には依存性があって、いったん使用すると自身で表情を作ることができなくなるからか。
整形したが、表情をどう作るか分からず、独身のまま過ごすのが耐えられなくなったヒロインは、違法と知りながらも表情操作機を打ち込んでもらう。
街中で偶然、大学時代の男友達と出会う。彼は彼女がこんなに表情豊かになったのに驚く。やがて、二人は互いに慕い合うようになるが、表情操作機がエラーを起こしてしまう。操作機を使っていたことを、彼に知られてしまうが、表情をうまく作れなくても、今の気持ちをそのまま顔に出すように促される。
表情操作機に頼らなくても、自分なりの表情を見せることで、二人は関係を深めていく。だとすると、表情操作機には依存性はなく、禁止する法的な根拠もないことになる。星新一の物語には珍しく、ハッピーエンドとなる。
「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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