2018年11月03日

懐かしのチベット(pdf)

 チベットの自然と文化に触れた心の旅を、紀行文の形でまとめました。古代チベット王の霊廟や宮殿、ヤルツァンポ川の流れ、チベット仏教の寺院、神秘の湖、ポタラ宮とダライラマの離宮などを巡りました。付録として西安の大雁塔、楊貴妃で有名な華清池、始皇帝陵についても触れました。
 今回はパソコンでもすぐに開けるpdf版を公開します。Adobe Acrobat Readerの「フルスクリーンモード」だと、バーチャルな書籍がモニターに再現されます。以下のリンクからダウンロードして下さい。
Tibet.pdf

 iTunesからダウンロードする場合は、ミュージック→iTunes→iTunes Music→podcasts→当該のフォルダの下に、ファイルが入ります。
 なお、パソコンのiTunesで「購読」したり、iOSのアプリpodcast(https://itunes.apple.com/jp/app/podcast/id525463029?mt=8)でマイpodcastに登録すれば、確実に新しいエピソードが入手できます。

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ぼくがダライラマ?(59)

 足音が近づいている。ぼくは大きく息を吸った。侍従が着替えを運んできたのだった。病に伏せていた摂政が、猊下に挨拶にやって来るというのだ。
 戦慄した。血の気が引いていくのを感じた。表情が変わったのを悟られぬように、ぼくは窓の方を見やった。キチュ河の川面は、先ほどと変わらない。霞がゆっくり動いている。目を閉じてふたたび、侍従の顔を見ると、分かったと答えた。
 朝の勤行を始める。声に力がないのを感じる。瞑想をしても、心の乱れは治まらない。朝食のツァンパは、バター茶でこねても、喉をうまく通らない。そこで、バター茶だけを飲むことにした。体の芯から暖まり、どんなことになっても対処できる気がした。
 摂政が現れた。いつもながら、この男は老獪だと思った。確かに血色は良くないが、顔面を強張らせたまま、出仕を怠っていたことをわびて、感情を面に出さないようにしている。
「猊下のお耳にも入っているかもしれませぬが、娘が結婚いたすことになりました。そのことでいささか心を悩ましていた次第であります。では……」(つづく)


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2018年11月02日

大山は「おおやま」にあらず(8)

 大山をまだ半分ほどしか下っていなかった。これでは三時半のバスには乗れず、四時半のバスも危うかった。いったん下っても、また階段を登ったりする。行者コースというだけあって、山伏が修行するには向いているのかもしれないが。
 大神山(おおがみやま)神社奥宮のところで、先ほど声をかけてくれた人たちに会った。「道、分かりましたか」と聞かれたので、よくお礼を言っておいた。この社殿は神仏習合の権現造である。実は江戸時代まで、ここが大山寺の本堂で、本地仏の地蔵菩薩と、化身である大智明権現(だいちみょうごんげん)を祀っていた。廃仏毀釈で山伏や僧兵は追い出され、大国主命を祀る神社となった。本尊の地蔵菩薩は下方の大日堂に移された。それが現在の大山寺の本堂である。参拝してから、石を埋め込んだ参道を下りていく。
 本殿に向かって左側に、本坊西楽院跡がある。かつての大山寺本堂の下に、法親王が住まわれた本坊があったわけである。御成門、出家門、武家門と三つの門を持つ壮麗な伽藍を誇ったが、明治八年に大山寺の寺号を廃され、維持ができなくなった。寺号は明治三十六年に復活が許されたが、かつての隆盛は見る影もなくなった。(つづく)


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