2018年07月03日

528ヘルツCD

 幻想的な光と音による脳波誘導で、夢見心地へいざなう瞑想マシン「カシーナ」のアルバムで、「龍旋幻夢」に続く武田崇元氏によるプログラムである。今回は癒しがテーマとなっている。
 グレゴリオ聖歌が崇高な世界を想起させ、救いの光に包まれるような意識に導くのも、音楽に使われる音の周波数が関係している。ヨーガなどの秘教では、脊髄に沿った位置に「チャクラ」と言われる生命エネルギーの集積所があると説く。主要なチャクラは7つあり、固有の周波数で振動している。対応する周波数の音を聴いたり、正しい音程でマントラ(真言)を発することで、チャクラの振動は増幅され、エネルギーが充填されていくとされる。
 人間の心身にプラスの影響を与える周波数を、総じてソルフェジオ周波数という。そのうち528ヘルツは、太陽神経叢にある「マニプラ・チャクラ」に対応し、DNAを修復する力があるとされる。現代人は多くのストレスにさらされ、さまざまな化学物質によって、DNAが傷つけられている。このアルバムを聴くことによって、それを癒す効果が期待されるが、「カシーナ」を使用することで、聴覚と視覚からの相乗的な効果がもたらされる。
 冒頭の曲名であるSEDONAは、アメリカ合衆国アリゾナ州にあるパワースポットである。先住民の聖地とされ、侵食が進んだ赤い大地が渦巻状の円柱と化し、奇岩の間を縫って進む谷川からは大自然の気が発している。プログラムはあなたを、「セドナのせせらぎ」へといざなう。水音とともに音叉が聞こえるので、岩の上で瞑想する自分を想像してみよう。眼前に現れる光の輪は、呼吸するように収縮と拡張を繰り返す。
 やがて、大地の底から地響きとともに、噴火が始まる。それはあなたの会陰に眠るクンダリーニが覚醒し、脊椎を貫通して頭頂へ抜けるさまを想起させる。天上からは祝福する女神のハミングが聞こえてくる。眼前の光の輪は、震動とともに目まぐるしく点滅する万華鏡となる。
 2曲目のDream Beachは、満ち干を繰り返す波音が聞こえる。ミニマル系のメロディーとともに、あなたを急激に深い世界へと誘導する。日々の疲れは癒され、知らぬうちに眠りに落ちていく。
 3曲目のWater fallは、荘重な電子音楽と滝の音を重ね合わせたもの。勢いよく注ぐ滝壺の上を、ウグイスの谷渡りが響く。山岳信仰では滝に打たれて身を清めるが、あなたは今流れ落ちる音の中にいる。心が鎮まるにつれて、岩肌を磨く清水のしぶきも見えてくる。心身一如の境地に至ることで、傷ついたDNAも修復されていく。


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2018年06月12日

喜多郎の《シルクロード》

 NHK特集『シルクロード 絲綢之路』は1980年4月から1年間放送された。石坂浩二のナレーションとともに背景に流されたのが、喜多郎のシンセサイザーである。コンピューターが作り出す人工的な音が、大自然の神秘を象徴するようなマンダラを生み出す。シルクロードという番組の魅力は、撮影された西域の映像と石坂浩二の肉声、喜多郎の音楽三つが融合して生まれたものである。
 喜多郎が選ばれたのは、《OASIS》というアルバムを、チーフプロデューサーの玉井勇夫氏が聴いたことによる。たしかに、このアルバムはサウンドトラック《シルクロード 絲綢之路》に通じる美しさとダイナミズムがある。喜多郎の音楽は、映像がなくても想像力を喚起する。何度聴いても飽きることがなく、心の安らぎとともに、時空を超えた世界に誘ってくれる。
 番組の放送が終わった後、僕はカセットテープで販売された音や、MIDIによる機械演奏、オーケストラによる演奏なども聴いてきたが、やっぱり喜多郎自身によるシンセサイザーにまさるものはなかった。
 ただ、1980年代の録音技術は、現在と比べば劣る。最新のリマスターを施し、UltimateHQCDから再生された曲は、霞のない澄み切った音の世界にいざない、脳裏に幻像を生み出してくれた。これは新たな《シルクロード 絲綢之路》との出会いである。


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2018年04月08日

『オーラ!? 不思議なキルリアン写真の世界』

 子供の頃、僕は暗い部屋の中で、額の辺りに黄色い輪状の光が見えた。缶詰のパイナップルみたいな形で、内側は紫色をしていた。誰にでも見えるものだと思っていたが、そうではないらしい。高校生になると、オカルトの世界に興味を持ち、暗い部屋でオーラを見る練習をしたりした。手から光は見えなかったが、湯気のようなものが指先から出ているのは分かった。
 一九八〇年代には、オーラを撮る写真というのが流行っていて、僕も撮影してもらったことがある。顔の周りに色のついた光が重なっていた。どのチャクラが活性化しているかによって、光の色が異なってくるという説明だった。撮影方法の詳細は分からなかったが、キルリアン写真の方法を応用しているらしかった。
 人間の掌や木の葉から光を発している写真で、生体のオーラに反応した色の光が出ると言われていた。生物には「気」というものが流れている。気功やヨーガをやっている人なら分かるだろう。それは熱の塊のようなもので、意識によって移動させることもできる。だから、キルリアン写真がオーラを写したものだという説明に、当時は疑問を抱かなかった。
 今回、『オーラ!? 不思議なキルリアン写真の世界』という写真集を見て、その謎が解けた。人の手や昆虫、木の葉、花ばかりか、握り寿司や竹輪、果ては鍵からも不思議な光が出ているではないか。これはオーラでは説明できない。巻末には種明かしがしてあった。被写体に高電圧をかけ、放電を写真に撮るというのである。これなら、湿気のある物なら何でも写せるし、金属が光を発するということも納得できる。
 理系の友人に見せたら、美しい色には興味を示したが、「プラズマでしょ」とすぐに答えが返ってきた。体にたまった静電気が、ドアのノブに触れた途端に、パチッと痺れるのも放電である。ただ感電したり、火傷したりする危険があるので、キルリアン写真を素人が撮るのは危険である。
 キルリアン写真がオーラを写したものではないのは分かったが、これでオーラや気が存在しないということにはならない。動物の神経には微弱な電流が流れているから、生体の外側に磁場のようなものがあっても不思議でない、と考えられるからだ。

参考文献
『オーラ!? 不思議なキルリアン写真の世界』(写真 谷口雅彦 実験・文 川口友万 双葉社)

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