2018年12月27日

MQAにまつわる謎(2)

 さて、ここまで読んでもわけが分からないと思う方が大半だと思われるが、352.8kHz/24bitの超高音質は、超絶した音空間を構築するので、澄み切った迫力のある音に圧倒される。今まで述べたことを理解した上で、実際に再生された音を聴けば、苦労は十分に報われると思われる。
 なお、MQAに対応した携帯プレーヤーで聴く場合には、当然のことながらハイレゾ対応のイヤフォンやヘッドフォンが必要となる。これは差し込むプラグに、三本の黒い線がある。形状が通常のオーディオ機器と異なるので、ハイレゾ用のイヤフォンを、パソコンやiPod-touchなどに接続すると、差し込み口が破壊されるおそれがある。
 これですべての謎が解けたわけではない。e-onkyo music(http://www.e-onkyo.com/music/)などでは、MQAファイルそのものをダウンロード販売している。こちらはMQA-CDと異なり、リッピングする手間が必要ない。ただし、ファイルの大きさは小さくない。24bitのファイルだからである。MQA-CDでは通常の16bitのうち、2bitを高音質の情報を折りたたむために使っている。デコードした段階で24ビットに変換される。ところが、ダウンロードしたファイルは、デコードする以前から24bitであり、これはMQA-CDとは異なり、2bitを高音質の情報を格納するのに転用することを避けているからだと推測される。
 ファイルが大きいだけではない。ダウンロード販売されているファイルの多くは、96kHzか176.4kHzである。CDと比べれば澄んだいい音をしているのだが、352.8kHzの超絶的な高音質には及ばない。これはダウンロード販売されているファイルが、24bitであることと関係している。352.8kHzではダウンロードに時間がかかりすぎること、ソフトウェアでも96kHzまではデコードできること、MQA対応のDACのうち、安価な物は192kHzまでしか対応していないことなどが考えられる。要するに、汎用性を優先しているというわけである。


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2018年12月26日

MQAにまつわる謎(1)

 MQA-CDは容量の小さいハイレゾで、リッピングもできる。リッピングしたファイルは16bitと表示されるのに、MQAに対応した機器に接続すると、24ビットにデコードされる。しかも、MQA-CDの多くは352.8KHzの情報まで記録されているのに、通常のCDの規格である44.1kHzのファイルと、大きさがほぼ同じである。
 その謎はCDの16bitのうち、耳に聞こえない2bitに、高音質の情報が折りたたんで収納されているからだという。しかも、通常のCDである44.1kHzの情報に加えて、88.2kHz、176.4kHz、352.8KHzというふうに、対応する機器によってデコードできる音域が異なってくる。
 MQA-CDのすべての情報をデコードするには、対応するオーディオ設備をそろえるか、対応するパソコンのソフトウェアで、88.2kHZまでデコードして、残りをレンダラーと言われる機器でデコードした上で、既存のオーディオに接続する。いずれにしてもかなりの投資が必要である。対応するソフトウェアとしては、Audirvana Plus(https://audirvana.com/)やroon(https://roonlabs.com/)などがある。
 もっとも安価な方法は、MQAに対応した携帯プレーヤーで聴くという方法である。この場合でも、MQA-CDを通常のソフトでリッピングしただけでは、44.1kHzのCD規格の情報しか再生されない。リッピングしたファイルに、MQA Tag Restorer(http://www.mqa.co.uk/customer/tag435sdf43te)などを用いて、タグ情報を書き込んでおく必要がある。(つづく)


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posted by 高野敦志 at 02:28| Comment(0) | ジャズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月29日

ギターの音

 ジャズで用いられるギターは、CDの音では充分に再現されないものだと思っていた。というのも、若い頃に好きだったウェス・モンゴメリは、1960年代までの録音であること、僕が聴いていたのは、CDが開発されたばかりの、まさしくレコードを劣化させた音だった、からである。
 現在では、CDのリマスターによって、音質の改善がなされている。僕が聴きたいのは、ギターが奏でるメロディーではなく、ギターという楽器そのものが出す音である。弦の震えや軋み、ボディ内部での反響の全体である。高校時代、音楽の授業でギターの弾き方を習ったが、コードを覚えることすらしなかった。ただ、ギターがどんな音を出す楽器であるかは知っている。
 MQA-CDというハイレゾCDは、352.8kHz/24bitという超高音質を、折りたたみという技術でCDの中に押し込んでいる。通常のCDが44.1kHz/16bitであることを考えると、その差は歴然としている。DSDなど従来のハイレゾだと、数ギガの大容量を要する物が、数百メガの容量で入ってしまうのだから、ものすごい技術だということが分かる。
 ウェス・モンゴメリのギターも、MQA-CDで聴くことで、感動的な音に変わった。ただ、ギター自体の音を聴くには、ソロの演奏の方がふさわしい。Audio Accessoryという雑誌の冬季号に、MQA-CDが付録としてついているというので買ってみた。収録されているのは若手のジャズ・ギタリスト松尾由堂のアルバム。MQA-CDに初収録された作品には、《Sound of Guitar》というタイトルがつけられている。僕が求めていた、ギタリストや周囲の者しか聴くことができない、ギターが出すあらゆる音が収録されていた。


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