2017年08月11日

ネルヴァル Nervalをめぐる随想(ePub)

 19世紀フランスの詩人、小説家であるジェラール・ド・ネルヴァルをめぐるエッセイ集です。シュルレアリスムの先駆者であり、プルーストにも影響を与えたとされるネルヴァルは、夢と現実の世界を生きて珠玉のような作品を残しました。
 ここでは代表作の「シルヴィ」「オーレリア」をはじめ、奇妙な寓話「緑の怪物」や、フランス革命で処刑されたカゾット、プルーストとネルヴァルのテキスト、無意識の世界に触れる方法などについて紹介しました。
 以下のリンクからダウンロードしてください。
Nerval.epub

 iTunesからダウンロードする場合は、ミュージック→iTunes→iTunes Music→podcasts→当該のフォルダの下に、ファイルが入ります。
 IEでダウンロードした場合は、拡張子をzipからepubに変えて、下記のアプリでご覧下さい。

 ePubはiOSのiPadやiPhoneなどで読むのに適した形式です。iBooksなどでご覧下さい。Windowsでは紀伊國屋書店のKinoppy(http://k-kinoppy.jp/for-windowsdt.html)が、最も美しくePubのファイルを表示します。

 ブラウザからePubを開く場合、Edgeならプラグインなしで読めます。Googleのchrome(https://www.google.co.jp/chrome/browser/desktop/index.html)なら、プラグインのReadium(http://readium.org/)をインストールして下さい。
 firefox(https://www.mozilla.org/ja/firefox/new/)にもプラグインのEPUBReader(https://addons.mozilla.org/ja/firefox/addon/epubreader/)があり、縦書きやルビなどにも対応しています。

 なお、パソコンのiTunesで「購読」したり、iOSのアプリpodcast(https://itunes.apple.com/jp/app/podcast/id525463029?mt=8)でマイpodcastに登録すれば、確実に新しいエピソードが入手できます。

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2017年08月09日

ぼくはネコなのだ(51)

 ぼくは一匹でうちに逃げ帰った。しばらくしても、兄貴は戻ってこなかった。日が西に傾いて、えさの時間になっても……。
 何か悪いことでも起きたのだろうか。草むらの途中まで行ったが、足がすくんでしまった。今まで何とも思っていなかった人間の子供が、地獄に住む鬼か何かのように思えてきた。
 あたりが薄暗くなった頃、ようやく兄貴は戻ってきた。しかも、歩き方がよろよろしている。追いかけられて、石でもぶつけられたのだろうか。
「もう会えないかもしれないって思ってたよ。どこか具合でも悪いのかい」
「いや。あそこには食べ物がたくさんあるぞ。子供たちが残った牛乳やら肉やらくれるんで、食べ過ぎて歩くのもおっくうになっちまったんだ。おまえも何か食べさせてもらったんだろ」
 ぼくは聞いているうちに、ばかばかしくなってきた。心配しただけ余計腹が減ってしまった。もう学校なんてこりごりだ。同じネコなのに、どうしてこんなに扱いが違うんだろう。
 ところが、兄貴はちっとも懲りた様子がない。うちの中に入ると、おばさんがいつものように、乾いたえさを出してくれた。ぼくが夢中で食べていると、兄貴は食欲がないのか、お腹を床に投げ出している。
「人間のえさはもっとおいしいぞ。こんなひなたくさい物、よく食えるな。お腹がすいたら、あしたも一緒に学校へ行こう!」(つづく)


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2017年08月08日

男はつらいよ 寅次郎夢枕(第10作)

 改心した寅次郎に、見合い相手を探すことになったが、フーテンの寅だと聞けば、ふざけんじゃないと、先方が怒り出すのが落ち。みんなに馬鹿にされたとむくれた寅次郎は、とらやの人たちと大げんかして飛び出す。
 やがて、とらやの二階に、御前様の甥で東大助教授の岡倉が引っ越してきた。二階でワーグナーを聴いたり、勉強の邪魔になるから静かにしてくれと言うインテリは、とらやのようなにぎやかな家には、最もふさわしくないタイプである。下宿する習慣がなくなった現在では、こうした設定でドラマは組めなくなったが。
 そこに寅次郎の幼友達、千代が姿を現す。離婚して息子とも会えない千代を、寅次郎は慰めたいと思う。その千代に岡倉が一目惚れする。二人の仲を取り持ちたいと奔走する寅次郎だが、千代が好きなのは寅次郎の方だった。
 寅次郎の方でも満更ではなかったようだが、岡倉との仲を取り持とうとした立場から、千代の思いを受け容れることはできなかった。こうして寅次郎は、自ら結婚の機会を逃すのだった。
 この作品で気になったのは、助教授の岡倉の描写である。大学の教師と言えば、小難しいことばかり考えていて、世間知らずの変人で、何かあれば狂人と紙一重の状態になるというステレオタイプの描き方である。まあ、東京大学の先生は知らないが、現実の大学教師はこんなもんじゃない。男女の道に疎いというのも嘘である。もっと人間くさくて、どろどろした物を持っている。

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