2020年10月21日

十六歳の修学旅行(13)

 バスは山道を走っていた。僕はうつらうつらしていた。吉野川をはさんで、対岸に土讃本線が走っている。狭い谷間のかなり下を流れているので、バスからは水面がなかなか見えない。
 そのとき、道路の対向車線から、一群の観光バスが走ってきた。擦れ違う瞬間、バスの中から手を振っていた。実は、僕がいた高校の二年は十クラスあったから、六組以降は僕たちとは反対に、高知経由で広島に向かうことになっていた。
 大歩危峡でバスは止まり、昼食を取ることになった。階段を下りていくと、川沿いに食堂があった。出てきたのはカレーライスだった。下には吉野川の急流が見えた。いい眺めだ。また明日来るんだな。実は僕たちのグループは、翌日の自由行動で大歩危峡をゆっくり探索することにしていたのだ。(つづく)


「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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posted by 高野敦志 at 01:40| Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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