2020年09月26日

推敲について

 ワープロが普及し始めた頃、キーボードで打つ文章は冗漫になりがちだと言われていた。原稿用紙に一字一字書き込む作業と比べて、文字を入力する労力ははるかに少ないため、密度の低い文章になりがちだと考えられたのだろう。
 当時の僕は、原稿用紙に書いてから、キーボードで打ち直すという作業を続けていた。書き慣れないうちはリズムに流されて、内容が希薄な文章を書いてしまいがちだからだ。この考えは基本的に変わっていない。大学生に文章を書かせるときも、まずは原稿用紙で書いてみるように勧めている。
 現在では、いきなりキーボードで打つようになっている。文章を極限まで削る訓練をしてからは、文学的な文章を書く場合には、どの程度の密度で書けばいいか、さじ加減が分かってきたからである。
 ただ、キーボードで書いた文章だと、全体の構成が見えにくい。キーボードで推敲し尽くしたつもりでも、実際に印刷してみると、直さなければならない表現がまだかなり残っていることに気づく。とりあえず、パソコンから離れて、印刷された用紙に赤ペンで修正を加える。そして、それをパソコンに打ち込んでいく。
 この段階では、大まかな推敲しか済んでいない。あとは、検索機能も活用して、気になる表現を徹底的に直していく。推敲するところがなくなるまで続ける。
 普通はこれでいいのだが、キーボードだと、どうしても打ち間違いが出てきてしまう。頭の中には正確な表現が入っているので、画面を見ていても、誤りに気づかないことが多い。そんな場合に役に立つのが、読み上げソフトである。ワープロソフト「一太郎」のアドイン「詠太」は、かなりの精度で正確に読み上げてくれる。耳でも入力ミスを見つけられるので、試してみるといいだろう。

「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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posted by 高野敦志 at 02:33| Comment(0) | 文学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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