2020年01月21日

プレーリードッグのキョロ(5)

 実は、キョロについては、元気な頃の思い出ばかりで、それ以外の記憶がないのだ。妹が別居する際に、キョロもアパートに連れていってしまったからだ。たまに妹の所を訪れたときも、後ろ足で立って、前足で草を食べている姿しか覚えていない。
 数年後、妹がキョロをうちに連れてきたとき、びっくりして声を上げてしまった。
「キョロが小さくなってしまったぞ!」
 元気のいいときは、大きなリスぐらいはあった体が、ネズミほどの大きさに戻ってしまっていた。餌を食べる量が減っていたのだろう。妹の可愛がり様が、子供に対するみたいだったので、もしキョロに何かあったら、妹の方がおかしくなってしまうのではないかと心配したくらいだった。
 僕の声を聞いて、妹の表情が暗くなった。キョロを抱き上げて、どこか悪くないか問いかけていた。言葉など通じるはずもないのに。すぐに獣医のもとに検査に連れていった。(つづく)


「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
http://itunes.apple.com/jp/podcast/qing-kong-wen-ku-no-zuo-jia/id504177440?l=en

Twitter
https://twitter.com/lebleudeciel38

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村


人気ブログランキングへ





ランキングはこちらをクリック!

posted by 高野敦志 at 03:24| Comment(0) | 文学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: