2019年12月31日

プレーリードッグのキョロ(2)

 当初、僕はプレーリードッグが、どんな動物であるかよく知らなかった。体格は大きなネズミほどで、毛並みは焦げ茶色、前歯が発達していて、牧草などをよく噛みきる。後ろ足で立ちながら、前足の指で握って食べるところは器用である。ケージの中には、クッションと餌を兼ねた干し草が敷かれ、固形のペレットや、ひまわりの種なども与えていた。
 妹はプレーリードッグに、キョロという名前をつけた。森永のチョコレート菓子に、キョロちゃんというマスコットがある。アーモンドの胴体をした鳥のイメージだが、愛嬌があるところはちょっと似ている。プレーリードッグがキョロキョロしているから、キョロと名づけたのかもしれない。
 妹はキョロを台所に放して遊ばせていたが、見ていないとあたり構わずかじるので、ふだんはケージに入れていた。運動不足にならないように、回し車が中に置かれた。慣れるとよくくるくる回っていた。
「何だ、プレーリードッグとか言っても、ネズミみたいなものじゃないか」
「キョロ、キョロ」と言って可愛がる妹がいないところでは、僕はプレーリードッグのことを「キョロネズミ」と呼んでいた。(つづく)


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posted by 高野敦志 at 02:51| Comment(0) | 文学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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