2019年11月17日

嘘つきじいさん

 むかしむかし、長門の国に子供のような老人がいた。長者の家に生まれたことから、わがままいっぱいに育てられた。昔話を史実だと信じていたから、枯れ枝に桜を咲かせられると思い込んでいた。葉の落ちた枝に藩札をまくと、桜の花が咲く代わりに、サクラが集まってきた。そこで、集まってきた人々に、枯れ枝に桜の花が咲いたと言い触らすように頼んだ。
 その噂を聞きつけたお殿様が老人を呼びつけ、目の前の枯れ枝に桜を咲かせるように命じた。お札をまくわけにはいかないから、千切った紙切れをまいて、桜吹雪でございますと答えた。
「この嘘つきめ」
 お殿様は激怒してしまい、偽者の花咲かじいさんは、とうとう牢につながれてしまったとさ。


「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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posted by 高野敦志 at 02:50| Comment(0) | ショートショート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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