2019年08月17日

今は亡き宇宙物理学者(二)

 ブラックホールを探索していたときです。事象の地平線に近づくと、周囲の恒星からガスが引き寄せられていくのが見えました。ブラックホールとはよく言ったものです。その先は、文字通り黒い穴なんですから。私の体も強い力で引き延ばされていくのを感じました。
 でも、私は死ななかった、というより、もう死んでいるんです。一瞬でブラックホールの中心にたどり着きました。精神は肉体ではないから、破壊されなかったのか。しかし、ブラックホールの内部では、すべての情報が破壊されるはずだ。私の魂も木っ端微塵となっているはずなのに。だとすると、私はブラックホールに吸い込まれた夢を見ているのか。でも、辺りは漆黒の闇しかない……


「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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posted by 高野敦志 at 00:00| Comment(0) | ショートショート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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