2019年02月15日

猫産んじゃった

 年の離れた妻も、ようやく子宝を授かったらしい。日に日にお腹が大きくなり、ついに臨月が訪れた。早めに入院させようとしたが、妻は家事をしていた方がお産が軽いと言ってきかない。
 その日の夕方、俺が仕事から戻ってくると、妻の傍らに一匹の子猫が眠っていた。不審に思って、寝床の妻に問いかけてみた。
「私たちの赤ちゃんよ」と妻は答えて、慈愛に満ちた目で眺めている。もしや妻は、浮気していたのではないか。初老の夫を袖にして、近所の♂猫とつるんでたというわけか。待てよ、まさか俺が猫のはずはないよな。
「実は私、流産してしまったの。泣いていたら、産婦人科医院の息子さんが、生まれたばかりの子猫を連れてきてくださったの」


「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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posted by 高野敦志 at 01:54| Comment(0) | ショートショート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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