2019年01月23日

蟻の王様

 うろうろするばかりの蟻がいた。蟻にはやがて羽が生え、巣の外に飛び立った。蟻の王になろうとした羽蟻は、メスの羽蟻と巡り会った。怠け者同士相性が合った。本来は二匹で新しい巣を作るのだが、手っ取り早く他の巣を乗っ取ることにした。そこで、働き蟻をだまして巣の主を追い出すと、二匹そろって御殿に居座った。さて、子供を作って自分たちの王国を作ろうとしたのだが、一向に子供はできないのだった。
「虫の死体ばかり持ってきやがって、もっとおいしい物を持ってこい」
 腹が空いたオスの羽蟻は、思わず御殿の壁を突き破った木の根を食べてしまった。それを見た働き蟻は、二匹の正体を見破った。
「こいつらは森を食い荒らす白蟻だぞ!」


「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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posted by 高野敦志 at 01:42| Comment(0) | ショートショート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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