2018年10月31日

大山は「おおやま」にあらず(7)

 あとは下りだと思ったが、小石だらけの階段を進むのは容易ではない。登り以上に細心の注意が必要だし、筋肉疲労で下半身が思うように動かない。足を下ろした途端、尖った石が靴底に刺さるように痛い。危ないところは手をついていたが、バランスを崩して、ズボンに泥がついてしまった。
 六合目を過ぎたところで、道は二手に分かれた。行きと異なる行者コースをたどることにした。ただし、こちらは階段が細かくても、梯子のように傾斜が急で、足が滑れば谷底に転げ落ちてしまう。また、道が分かりにくく、周囲に誰もいなければ迷いかねない。
 岩崩れした沢に出た。砂防ダムには下りず、元谷避難小屋に上がっていくと、先に細い道があるように見えた。前を歩いていた青年が、茂みの中に消えていった。一方、沢を歩いていた別のグループは、ステッキでこっちですよと合図してくれた。よく分からないが沢に下りて、砂利の上を横断していった。(つづく)


「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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posted by 高野敦志 at 02:17| Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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