着岸すると、サイクリングの若者が走りだした。しまなみ海道を目指しているらしい。あの若者たちについていけばいいんだろう。電動自転車はやはり楽だ。ペダルをこぐと、作動してぐいと前に進む。人力の二倍のスピードが出る。これなら若者にも負けないと思った。道も分かったので、普通の自転車を次々に追い越していった。
しばらく走ったところで、海辺の風景を写真に収めた。天草でも感じたことだが、橋で結ばれた島は、島だという感じがしない。ほとんど本土化してしまっている。量販店や団地があったりで、素朴な島の生活は駆逐されてしまったようなのだ。特に向島は海峡が狭く、新尾道大橋が出来る以前から、フェリーで自転車も車も移動していたので。
「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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