2016年06月17日

はるか彼方の極楽浄土(1)

 レコンを立つとき、白さんは心もとない表情で、「この先、予定通りたどり着けるか分かりません」と言った。実は、昨夜数時間雨が降ったのだが、そのせいで道路が崖崩れを起こしているかもしれないというのだ。
「中国の山は木が少ないですからね。もし予定の道が通れないとなると、四時間は余計に時間がかかってしまいます」
 車で走行しながら、運転手の陳さんは、通りかかった人を見つけるたびに、道路の状況を尋ねていた。たどり着けたとしても、夜になってしまうかもしれない。人によって言うことがまちまちなので、道が通行止になっているのを覚悟で、予定通りのコースをたどることになった。
「運を天に任せるって、日本語がありますよ」
と、僕が言うと、気が楽になったのか白さんが笑った。(つづく)


「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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posted by 高野敦志 at 01:18| Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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