2016年06月15日

タンカの里レコン(15)

「タンカを描いているところをお見せしましょう」と、中国語でお坊さんが言ってくれた。工房の奥には、縦2メートル、横1メートルほどの書きかけのタンカがあった。鉛筆で下書きがしてあり、そこに淡い色でわずかに彩色が施してある。
「この絵は昨日描き始めて、一ヶ月ぐらいで完成します」
 お坊さんの言葉を白さんが通訳してくれた。白さんと陳さんが盛んに中国語でおしゃべりしていたが、会話に入れなくて残念だった。せめてもう少し中国語が上手になれば、お坊さんとも直接話せるのにと思った。
 さらに奥には巨大なお堂があって、仏教世界の王が金像の姿で祀られていた。天井すれすれの巨体は、一見すると釈迦如来に似ていたが、背後から数匹の蛇が鎌をもたげている。周囲の壁は、びっしり極彩色のタンカで埋め尽くされている。描き終えるには、十年の歳月を要したのだそうだ。(つづく)


「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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posted by 高野敦志 at 01:23| Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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