友人と昼食を食べた後、山中湖方面の循環バスに乗った。忍野八海の辺りには、かつて忍野湖という湖が存在したという。干上がって盆地になってからも、富士山に降った雨水が湧き出て、いくつもの池を形作っている。かつての富士信仰では、巡礼の対象となっていたらしい。
忍野八海のバス停で降りた。実はまだ二十代の頃に訪れている。あれから三十年も経ってしまった。その時の記憶は断片的にしか残っていない。水草のたなびく清流の脇を歩いていった。こんなに人気が乏しいことも珍しい。昇仙峡が動だとすれば、こちらは静の極致である。いろいろな池を見て回ったが、鏡池は水草で水面が覆われていた。菖蒲池は池の縁に菖蒲が生えていることから。(つづく)
「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
https://podcasts.apple.com/jp/podcast/qing-kong-wen-ku-no-zuo-jia/id504177440?l=en
https://twitter.com/lebleudeciel38

にほんブログ村

人気ブログランキングへ
ランキングはこちらをクリック!
Twitter、facebookでの拡散、よろしくお願い致します!