2020年10月24日

十六歳の修学旅行(14)

 ふたたびバスに乗った。クラスのみんなが僕を囃し立てる。どうやら、昨夜話した猥談が評判になってるらしい。違う部屋にいたクラスメイトが聞きたがっている。
 マイクが回ってきたので、僕は駒田信二編訳『中国笑話集』に載っていた話を紹介した。昔、中国の皇帝が徳のある坊さんを探していた。坊さんたちを裸にして、首にひもをかけると、臍のあたりに太鼓を吊した。円陣を組ませて、中央で美女に裸踊りをさせた。すると、坊さんたちのあそこが太鼓のバチみたいになり、そこら中からポンポン鳴り出した。ところが、ただ一人の坊さんの太鼓だけが鳴らない。これこそ、徳の高い坊さんだということになり、皇帝が宮中に迎えようとして、その坊さんの太鼓を調べさせると……。
 後はご想像に任せる。いろいろ話しているうちに、「あっ、間違えた」と言ったら、それだけでバスの中は爆笑の嵐となった。
「ガイドさんが一番受けてるよ」
 男子が茶化すと、栗林公園を案内してくれた、あの可愛いガイドさんは、消え入りそうに顔を赤らめていた。とんでもないハレンチ高校生のクラスに、乗車してしまったと思ったんだろう。
 担任のK先生もニヤニヤしている。
「野も案外だな」
 それ以来、僕の評価は勉強のできる模範的な生徒から、アブノーマルなヘンタイに変わってしまった。(つづく)


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posted by 高野敦志 at 01:53| Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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