2020年07月08日

屋島は島にあらず(1)

 その日は屋島のユースホステルに泊まった。同室になったのは専門学校でコンピューターを教えている二十代の先生。仕事が忙しくて、毎晩午後十一時頃まで学校にいるそうだ。「普通の会社員と同じですよ」と話していた。
 もう一人は大学院農学研究科修士課程を出た人。各地の教員試験を受けつつ、旅行をしているそうだ。九州から来た大学四年生は、就職試験を受けながらの旅だった。
 当の僕は日本語学校の専任教師だったが、経営が傾いて廃校寸前だった。若者がそれぞれ悩みを抱えながら、旅先で出会う人と語らうのを楽しむ、それがかつては全国に網の目のようにあったユースホステルの姿だった。 (つづく)


「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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posted by 高野敦志 at 00:40| Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする