2020年03月22日

箱根にあった駒ヶ岳(2)

 坂の下に芦ノ湖が見えてきた。桃源台には意外に早く着いた。海賊船が停泊していたが、遊覧船もバスも、少し先の湖尻から出ている。芦ノ湖の湖水に関して、「阿寒湖の方がきれいだ」と友人が言うので、「あちらはカルデラ湖だけど、芦ノ湖は箱根カルデラにできた堰止湖だから、川の水がたまっているんだよ。そんなに深くないんじゃないかな」と答えた。
 実は、芦ノ湖は水深44メートル、阿寒湖は45メートルだから、深さはほとんど同じである。透明度に関しても、芦ノ湖が3〜5メートル、阿寒湖が5メートルだから大して変わらない。ところが、明治時代までの芦ノ湖は透明度16メートルを誇っていたらしい。たまっているのも、大半が湧き水だという。三方を森に囲まれた阿寒湖と、観光開発が進んだ芦ノ湖に関する印象の違いによるところが大きい。
 湖尻から湖の中ほど、箱根園までは遊覧船に乗った。九頭龍神社の赤い鳥居が湖水に映えている。九頭の毒蛇を万巻上人が調伏し、改心させた上で龍神として祀ったことが起源とされる。開山したり神社を創建した者の多くが、仏僧だったということは忘れられている。広い船内に観光客はまばらだった。船で移動するのは気分はいい。揺れはほとんどなく、エンジン音だけが響いてくる。(つづく)


「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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posted by 高野敦志 at 01:00| Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする