2020年01月05日

プレーリードッグのキョロ(3)

 そうした気持ちが、キョロに伝わっていたのかどうかは分からない。とにかく、僕はプレーリードッグとかいう、リスかネズミか、ビーバーかも分からない動物に、当初は親しみを持ってはいなかったのだ。
 その気分を助長させたのは、プレーリードッグの噛み癖だった。牧草を噛みきるのに長けた歯は、ネズミと同じく尖っており、すり減らないように、次々に生えてくる。興奮すると、キョロはぴょんぴょんジャンプを始める。これは危険な兆候だった。それまでに迂闊に手を出して、血が出るほど噛まれたことがあったからだ。
 手を出さなければ大丈夫だろう。そう油断した瞬間、キョロは僕の足に噛みついた。びっくりして足を揺すったが、振り落とされまいと、ますます強く噛んでくる。どうしたらいいか分からなくなり、僕は反動をつけて、キョロを足から振り落とした。
 キョロは飛んでいき、壁にぶつかると脳震盪を起こしたのか、お星様のようにくるくる回り出した。そのままお星様になってしまったらどうしよう?
 しかし、すぐに正常に戻ったから、僕はほっと息をついた。妹が帰ってきたので、面白半分で一部始終を話した。すると、妹は目をむきだして、僕の方を睨んだ。
「キョロちゃんがもし死んだら、お兄ちゃんのこと、一生恨む」(つづく)


「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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posted by 高野敦志 at 01:43| Comment(0) | 文学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ぼくはネコなのだ(ePub)

 夏目漱石の『吾輩は猫である』のパロディーです。のらネコの兄弟が母親に見捨てられた後、もう若くない兄妹と老母の家に棲みつく中であった事件を、ユーモラスに描きました。子ネコが成長する姿を楽しんでいただけたらと思います。ネコ好きの方は、ぜひご覧になって下さい。
 以下のリンクからダウンロードしてください。
I_am_a_cat.epub

 iTunesからダウンロードする場合は、ミュージック→iTunes→iTunes Music→podcasts→当該のフォルダの下に、ファイルが入ります。
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 ePubはiOSのiPadやiPhoneなどで読むのに適した形式です。iBooksなどでご覧下さい。Windowsでは紀伊國屋書店のKinoppy(http://k-kinoppy.jp/for-windowsdt.html)が、最も美しくePubのファイルを表示します。

 ブラウザからePubを開く場合、Edgeならプラグインなしで読めます。Googleのchrome(https://www.google.co.jp/chrome/browser/desktop/index.html)なら、プラグインのReadium(http://readium.org/)をインストールして下さい。
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