2019年11月06日

カルロス・カスタネダの『分離したリアリティ』

 ドンファン・シリーズの二作目。音楽家の細野晴臣氏は「ぼくの人生を変えた本。ドン・ファンが説くことは、具体的で明快だ」と述べている。この本のタイトル『分離したリアリティ』とは、一体何を指すのだろうか。
 我々が見ていると思い込んでいるものは、単に眺めているに過ぎないと、ドンファンは主張する。そうした考え方の背景にあるのは、人間の体はオーラという光に包まれているとする神秘主義の思想である。また、量子力学では、すべては波動であり、物質と思われているものも、幻に過ぎないとされる。音の波動芸術ともいうべき音楽は、宇宙に変動をもたらす技術なのだろう。
 すべてが波動ならば、「音を見る」といった共感覚も、波動を視覚でとらえたに過ぎないことになる。「色を聞く」の場合は、普通なら視覚でとらえる波動を、聴覚でとらえたことになるだろう。それを可能にするのは、ネイティブ・アメリカンが使用するペヨーテやチョウセンアサガオなのだろう。
 ただ、ドンファンが説くことに対する疑問としては、小鳥や虫、水を精霊や呪術師だと、本気で信じているらしいという点である。形あると見えるものも、本来は波動が仮に形を取ったに過ぎないのではないか。


「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
http://itunes.apple.com/jp/podcast/qing-kong-wen-ku-no-zuo-jia/id504177440?l=en

Twitter
https://twitter.com/lebleudeciel38

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村


人気ブログランキングへ





ランキングはこちらをクリック!

posted by 高野敦志 at 04:46| Comment(0) | 宗教 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする