2019年09月08日

ぼくがイヌ派だった頃(24)

 犬は散歩が大好きだが、リード付きでは自由に走れない。散歩のほかに、思うままに走り回らせることも、犬の精神衛生には必要なことだ。ドッグランが近くにあればいいのだが、ない場合には自宅の庭で走らせることになる。
 今の地所に越してきたとき、父は庭一面に芝生を植えたが、幼児の僕が三輪車で走り回ったせいで、大半が枯れて地面が剥き出しになった。クロやサブも庭で放したことはあるが、大五郎ほど庭で駆け回るのが好きな犬も珍しい。
 家の周りを一周できるので、うちの庭がドッグランとなった。大五郎は全速力で走り、急停止すると、向きを変えて逆方向に走り出す。
「わあ、すごい、すごい」
 僕がおだてると、大五郎はほめられたと思い、全速力で走行、急停止を繰り返すのだった。犬の運動とストレス解消にはなったわけだが、地面がどうなるかは分かるだろう。わずかに残っていた芝生も消えた。
 そればかりでない。真夏は犬にとってつらい季節なので、穴を掘ってひんやりした土にお腹をつける。汗をかかない犬にとって、口でハアハアやるよりは、よっぽど効率的な体温調節法なのだ。(つづく)


「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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posted by 高野敦志 at 06:45| Comment(0) | 文学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする