ホテルの車で石和温泉駅まで送ってもらった。まず、隣の酒折駅で下り、甲斐善光寺に向かった。人通りは少ない。日が差してきたので、のどかな感じになってきた。ただ。風は冷たい。不老園という梅園の脇を過ぎていく。もう梅は散り始めていたが。
住宅街の中に、甲斐善光寺の巨大な本堂の屋根が突き出ている。農道のような田舎道はカーブして、山門の前まで続いていた。人気(ひとけ)がほとんどない。物寂しい境内で、線香立ての火も消えていた。
ここは武田信玄が、長野の善光寺が兵火で焼かれるのを恐れて、善光寺の仏像や宝物を保存するために建立した寺院である。長野の善光寺が天台宗と浄土宗が共同で管理しているのに対し、甲斐善光寺は浄土宗の寺院である。長野の善光寺は、密教の護摩を修しているため、祈願のために参拝する人も多いのだが。(つづく)
「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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