2019年08月11日

ぼくがイヌ派だった頃(18)

 連れてこられてから数日は、夜通し鳴き続けていた。引き離された母親や兄弟のことを思っていたのだろう。数日すると、ダンボールの箱から飛び出して、部屋の中を動き回るようになった。
 そこで、大五郎のために犬小屋を用意することになった。父と僕が買ってきた木材で作り、壁は青い色に屋根は赤い色に塗った。衛生のために、屋根は取り外しができるようにした。寂しがらないように、妹の部屋の脇にある流しの所につないでおいた。窓を開けさえすれば、こちらの顔が見えるように。
 ミルク沸かしの小さい鍋に、魚のあらの煮付けと、食パンの耳を浸したものを合わせ、フィラニア予防の薬を混ぜて与えた。食べさせた後、鍋を畳の上に置きっぱなしにすると、インコが飛んできて、柄を嘴で押してぐるぐる回した。子犬が相手ではかなわないので、鍋に八つ当たりしていたのだろう。(つづく)


「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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posted by 高野敦志 at 05:04| Comment(0) | 文学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする