2019年07月18日

Sonny Stitt Meets Sadik Hakim(2)

 さて、アルバムの中身だが、よく知られたスタンダードが多い。1曲目はYou Are the Sunshine of My Lifeは、ほのぼのとした愛のメロディーを、スティットが力強いサックスで奏でる。ピアノはSadik Hakim、ドラムはJ.R. Mitchell、ただ、Buster Williamsの音程が外れたベースは玉に瑕。
 2曲目の 'Round Midnightは セロニアス・モンクが作曲したジャズの定番。スティットはやはり、スタンダードを吹かせると実力を発揮する。チャーリー・パーカーに似ていると言われ、独自性を発揮するのに悩んだスティットだが、晩年のこの演奏を聴くと、すべてが吹っ切れていたのが分かる。
 3曲目のBorn to Danceは映画のタイトルで、Easy to loveはその一曲。陽気で楽しい雰囲気で吹いている。Easy to loveを吹くパーカーが悲痛な雰囲気を漂わせているのに対して、スティットはあくまで男気を感じさせる。それは4曲目のSouth Georgia Bluesについても言える。
 5曲目は All God's Children Got Rhythm。スティットの若い頃のアルバム《Sonny Stitt Bud Powell & Jj Johnson》の冒頭に収められた曲。確かにそちらの方が輝いているが、音質は《Sonny Stitt Meets Sadik Hakim》の方が断然いいし、余裕を感じさせる演奏をしている。6曲目の Fine and Dandyも同アルバムに収められているから、演奏の違いを比較してみるといい。
 6曲目のJumboはミュージカルのタイトルで、Little Girl Blueはその一曲。抒情的でありながら力強さが感じられ、歌心の広がりを存分に楽しませてくれる。7曲目のChristopher Street Jumpは、陽気で軽妙なリズムで、ビーバップらしい早業で吹きまくって、アルバムの幕を下ろしている。


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posted by 高野敦志 at 02:22| Comment(0) | ジャズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月17日

Sonny Stitt Meets Sadik Hakim(1)

 ジャズで好きな分野はビーバップだ。チャーリー・パーカーに代表される、目にも留まらぬ速さの即興演奏のジャズ。持っているアルバムで、一番多いのはソニー・スティット。現在はmp3は聴かなくなったので、気に入ったアルバムを、CDで聴き直している。本当はハイレゾで聴きたいものだが、発売されているものは少ない。
 今回、《Sonny Stitt Meets Sadik Hakim》というアルバムをe-onkyo(https://www.e-onkyo.com/music/)で試聴した。スティットが透き通る音でサックスを響かせているので、聴きたかったのはこの音だと思った。スティットの最盛期は1950年代だが、このアルバムは1978年に録音されたもの。若い頃の凄まじい迫力はないが、ゆったりしたのびやかな演奏をしている。やはり、ハイレゾの音はいい。
 ただ、ダウンロードするファイルの種類に迷った。最高音質はDSF 11.2MHz/1bitだが、7ギガもある。Windows95の頃だったら、全ハードディスクを占領しかねない容量だ。ダウンロードがいつ終わるか分からないし、携帯端末に転送するにも時間がかかる。そこで、容量と音質で妥協して、flac 192kHz/24bitをダウンロードすることにした。容量は2.65ギガだった。(つづく)


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posted by 高野敦志 at 01:53| Comment(0) | ジャズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月16日

ぼくがイヌ派だった頃(10)

 クロがいなくなって、二年ほどたっていた。ぼくもようやく一人で犬の散歩ができるようになっていた。散歩をしていると、よく人に声をかけられたものだ。
「それ、キツネですか」
 黄金色の艶のある毛は、たしかにキツネの毛皮を連想させたが、顔も何だがキツネに似ていた。お稲荷さんにお仕えしているあのキツネに。
 ただ、サブには一つ困った性癖があった。女の子が大好きということだった。えっ、それがどうして? と言われそうだが、女の子のそばに行くと、クンクンにおいをかぎ始め、スカートの中に頭を突っ込んでしまうのだった。
 うっかりしていると、ぼくがサブにやらせていると思われかねない。またやらかしているのに気づくと、ぼくは力尽くでリードを引いて、サブを引き離さなければならなかった。
「恥をかかされた」
 ぼくはご主人様気取りだった。クロの時は引きずり回されていたから、大人しいサブには尊大な態度を示してしまった。(つづく)


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posted by 高野敦志 at 02:38| Comment(0) | 文学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする