2019年07月28日

Windows10で縦書きの三点リーダーが横向きに表示される問題

 縦書きで文章を書く人間にとって、三点リーダーが横向きに表示されてしまっては具合が悪い。Windows10で問題になっているバグで、随分長い間放置されている。これは個々のソフトウェアの問題ではなく、OSの問題なので、マイクロソフトが対処してくれなければ、根本的な解決には至らない。
 自分の場合はQXエディタ(http://0ban.com/araken/)で文章を書き、一太郎で編集してePubやpdfの形式の電子書籍を作ってきたが、いつまで経ってもバグの対応をしてくれないので途方に暮れていた。やむなく、三点リーダーは極力使用しないことにしていた。
 この問題はフォントが関わっており、MS明朝やMSゴシックなど、一般によく用いられるフォントを使用しているときに発生する。それを回避するには、三点リーダーがきちんと表示される縦書きフォントを、使用すればいいことに気がついた。
 エディタを使用している場合は、対応は簡単である。書式設定でそれらの記号がきちんと表示される縦書きフォントを使用すればいいのである。自分のコンピューターに含まれるフォントでは、@HG教科書体などで正しい表示がされることが分かった。
 一太郎の場合は、ちょっと複雑である。一太郎文書を作成するだけだったら、通常のMS明朝で文書を作成し、横向きになった部分だけ、三点リーダーが縦に表示されるフォントを適用すればいい。
 一太郎で電子書籍を作る場合にはどうすればいいか。その方法はpdfでは問題なかったものの、ePubでは三点リーダーが縦書き表示されても、表示位置が左にずれている。それを回避するには、一太郎文書で横向きになった三点リーターだけを、IPAmj明朝のフォントに指定してePubで出力すればいい。三点リーダーはきちんと縦書きで中央に表示される。ちなみに、IPAmj明朝は戸籍の人名表記を文字化けなく表示できるフォントである。
 実験的に作成したePubとpdfは、iOSでも正常に表示された。これで万全かどうかは断言できないが、作成された電子書籍が、他のOSでもきちんと表示されたことから、この問題で悩んでおられる方は、試してみる価値がああると思う。


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2019年07月27日

ぼくがイヌ派だった頃(15)

 残され道は成り行きに任すというものだった。クロのように少しずつ弱っていき、物置に移されて、最期の時をひっそりと待つという形か。ぼくの記憶では、クロは具合が悪くなってから、かなり生きていたような気がする。精神力だけで生きていたのか。
 サブの方はどうだったろう。獣医から連れて帰るときは、息が弾む程度でそれほど苦しそうではなかった。この分ではサブもしばらく生きているんだろうと思った。

 ぼくは小学校の五年生で、夏休みに箱根の林間学校に出かけた。小涌園のホテルに泊まったが、夜は枕投げの戦争ごっこになった。ゆっくり寝ているどころではない。しまいには、自分の寝る場所までなくなった。次の日は、芦ノ湖の湖畔を歩かされていたが、降りが激しくて、傘を差していてもズボンがぐっしょり濡れた。帰りの日になって、ようやく天候が回復し、貸し切りバスの後ろの席で、機嫌を取り戻していたのを覚えている。
 帰宅して数日後、サブが苦しそうにしていた。歩いて獣医の所に連れて行けそうにない。そこで、病院に電話すると、サブを車で迎えに来てくれた。
 病院の車の荷台にサブは乗せられた。サブは黙ったまま、じっとこちらを見ていた。ぼくには分からなかったが、サブは悟っていたようだった。これが別れであるということを。
 翌朝、獣医から電話があった。夜の間にサブが死んだという話だった。引き取りに来るかと獣医に聞かれ、母は病院で処分してくださいと答えた。ブロック塀の上に屋根をかぶせた犬小屋は、最後に連れ出したときのままだった。塀に開けられた穴から、サブが首を出すことはもうない。(つづく)


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posted by 高野敦志 at 02:53| Comment(0) | 文学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月26日

ぼくがダライラマ?(75)

 摂政は感情を押し殺して語り出した。それはダライラマであるぼくの行状を、ことごとく糾弾するものだった。仏道修行を怠るばかりか、髪を伸ばして俗人の風体でラサの街を徘徊し、あまつさえ、悪所に出没していることなどだった。
「平民どもは何と噂しているか、知っているのか。日が暮れると法王さまそっくりの男が現れ、辻に立ってる女を曖昧宿に連れ込む。その男は何しろあれがうまい。一度魔の手に落ちた女は、もう普通の男では満足できなくなると」
 話を進めるにつれ、摂政の感情は高ぶっていった。吐く息は荒くなり、まなじりのあたりが震えだした。絶望したように天井を仰ぐと、祈りの言葉を唱えた。ぼくは答えずに、摂政の所作を観察していた。
「どうしてだ。なぜ口をきこうとせぬ。そうかそんなに憎いか。そなたを両親から引き離し、また娘との仲を引き裂いたのが。はっきり言うんだ。憎いなら憎いと」
「憎いです」 (つづく)


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